宇宙輸送システムの挑戦
2025-04-09 13:48:46

将来宇宙輸送システム株式会社が米国企業とのロケット開発で新たな展開へ

将来宇宙輸送システム株式会社が米国企業と手を組む



将来宇宙輸送システム株式会社(ISC)は、米国のロケットエンジン開発企業Ursa Major Technologies社との協業を進めることを発表しました。この合意により、ISCは再使用型ロケットASCA 1(アスカワン)の開発を加速し、さらなる技術融合を図ることを目指しています。

ISCは、「毎日、人や貨物が届けられる世界」を実現するために宇宙輸送システムの構築に取り組むスタートアップ企業であり、東京都中央区を拠点にしています。今回の合意では、ISCはUrsa Majorからロケットエンジンの追加調達とともに、将来的なエンジン開発の共同検討を行うという内容です。

Ursa Major TechnologiesとISCの連携


Ursa Major Technologies社は、コロラド州バーサウドに本社を持ち、ロケットエンジンの開発・販売を手掛けています。両社は昨年4月に初めての記者会見を開き、Ursa Majorが製造するロケットエンジン「HADLEY(ハドレー)」の購入契約を結ぶことでスタートしました。再使用型ロケットの開発に向けた協力関係が築かれていきました。

このエンジンの採用により、ISCはASCA 1シリーズの飛行実証を2025年内に実施する計画です。日本企業が米国製ロケットエンジンを使用して米国で飛行実証を行うのは初めての試みとなる予定であり、期待が寄せられています。

技術援助協定と新たな計画


ISCでは、米国法人Sirius Technologies, incを設立し、技術情報の交換を容易にする技術援助協定(TAA)を米国国務省に申請、今年1月に承認を受けました。これにより、実証時のトラブルに備えた予備のエンジンなどの調達が可能になりました。

ISCのCEO、畑田康二郎氏は、「昨年4月から深めてきた技術的な連携が、今回の合意につながった」と述べ、日米の宇宙ビジネスでの絆が強まることを確信しています。さらに、2025年にASCA 1.0の飛行実験を行うため、Ursa Majorとの連携を強化していく方針です。

アメリカのロケットエンジン開発の最前線


Ursa Majorが開発中のロケットエンジン「ARROWAY(アロウェー)」は、液体メタンを燃料とし、高い推進効率を実現するための二段燃焼サイクルが採用されています。この技術は、米国の一部企業で既に実用化されていますが、日本国内では未だ実現例がありません。ISCとUrsa Majorは、この新たな技術の開発に向けて共同で検討を進めていく予定です。

両社は金属3Dプリンターを活用したロケットエンジン開発にも取り組むこととなり、今後の技術向上に期待が高まっています。

パートナーシップの将来


Ursa MajorのCEOであるDan Jablonsky氏は、「ISC/SiriusとUrsa Majorのパートナーシップは、革新的でアジャイルな企業同士の強い協力の証であり、宇宙へのアクセスをより安全でコスト効果の高いものにする」というコメントを出しています。両社は今後も連携を強化し、宇宙ビジネスにおける新たな成果を目指していく所存です。

今回の合意に基づき、将来の宇宙旅行が一層身近になることが期待されており、次世代の宇宙輸送システムの実現に向けた一歩が踏み出されました。宇宙が身近な存在になる日も、そう遠くはないかもしれません。


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会社情報

会社名
将来宇宙輸送システム株式会社
住所
東京都中央区日本橋1丁目4−1 日本橋一丁目三井ビルディング5階
電話番号

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