老舗こんにゃくメーカーと大学の産学連携が実現!学生発想のビジネスアイデアで伝統産業を活性化
創業90年を迎える老舗こんにゃくメーカー、中尾食品工業株式会社。日本の食卓に欠かせない存在であるこんにゃくですが、近年は消費量の減少や後継者不足などの問題に直面しています。そんな中、同社は桃山学院大学ビジネスデザイン学部とEO Osakaと連携し、学生たちの斬新なアイデアでこんにゃく業界の活性化を目指すプロジェクトを展開しました。
この産学連携プロジェクトでは、こんにゃくの消費低迷という課題に対し、Z世代の柔軟な発想で新たな価値を創造し、市場の拡大を目指す試みがなされました。桃山学院大学の学生20名が6チームに分かれ、それぞれのアイデアを競い合う発表会を実施。3月29日に行われた発表会には、EO Osakaメンバーである5名の社長が審査員として参加しました。
学生たちの熱意がつまったユニークなアイデアの数々
学生たちは、こんにゃくの特性を活かしたユニークなアイデアを数多く提案しました。中には、夜食向けの「夜食チップス」、お祭りで楽しめるおみくじ付きこんにゃく「祭り恋若」、こんにゃくを原料としたラテックスフリーの化粧品ブランド「PURE EYE」など、既存の枠にとらわれない発想が光るアイデアも含まれていました。
優秀賞は「ふるにゃくシェイク」!商品化に向けた取り組みも始動
審査の結果、優秀賞にはこんにゃくを使ったヘルシーなフローズンシェイク「ふるにゃくシェイク」が選ばれました。その斬新さと市場性が高く評価された結果です。敢闘賞には、太った方をターゲットにした夜食サブスクサービス「へるでぶ」が選ばれました。
「ふるにゃくシェイク」は、2023年9月の発売を目指して、中尾食品工業と学生たちが共同で商品化を進めていくことが決定。学生たちのアイデアが商品として現実のものとなる、大きな一歩となりました。
EO Osakaの社会貢献活動
このプロジェクトを支援したEO Osakaは、世界的な起業家ネットワークであるEntrepreneurs' Organization(EO)の大阪支部です。年商1億円を超える起業家たちで構成され、その経験や知見を活かした社会貢献活動に積極的に取り組んでいます。
日本のスタートアップ支援の現状を憂慮し、若手起業家の育成や支援にも力を入れています。今回のプロジェクトは、まさにその取り組みの一環と言えるでしょう。学生たちの起業家精神を育成し、日本の伝統産業の活性化に貢献する、意義深い活動となっています。
衰退産業の未来を担う若者たちの挑戦
少子高齢化や食生活の変化などにより、多くの伝統産業が衰退の危機に瀕しています。しかし、このプロジェクトは、若者たちの斬新な発想と行動力によって、衰退産業に新たな活路を見出す可能性を示しました。
「ふるにゃくシェイク」の商品化は、単なる一つの製品の誕生ではありません。それは、学生、企業、そして社会が一体となって、伝統産業の未来を創造していく、希望の光となるでしょう。今後の展開にも注目が集まります。
参考情報
EO Osaka: https://www.eoosaka.org/
桃山学院大学ビジネスデザイン学部:
https://www.andrew.ac.jp/businessdesign/
* 中尾食品工業株式会社:
https://nakaoshokuhin.co.jp/