新たな人材育成のアプローチ
企業における人材育成は、常に進化を続けています。特に、営業や接客といった実践的な職種では、スキルの向上が業務の成果に直結します。そこで、株式会社Sapeetが開発した生成AIを活用したロールプレイングシステム「カルティ ロープレ」には、いま新しい機能が追加されました。それが、ダッシュボード機能です。この機能は、ロープレの実施状況やその成果を数字で視覚化することを目的としています。
ダッシュボード機能の重要性
近年、多くの企業が人材育成における成果の可視化や属人化の解消に悩んでいます。従来、育成プロセスは個々人のスキルや経験に依存しがちでしたが、ダッシュボード機能を利用することで、育成に対する客観的なデータを得られます。この機能を通じて、各メンバーの進捗状況や成果を可視化し、さらには必要なアプローチを科学的に分析することが可能になります。
ダッシュボード機能の主な特徴
1.
ロープレ実施状況の可視化:
登録したメンバーのトレーニング活動を、部門や個人単位で把握できるため、どのシーンのロープレが多く活用されているか一目瞭然です。この情報をもとに、教育リソースの適切な配分や、その効果を定量的に分析できます。
2.
成長傾向の見える化:
各シーンのスコアや習熟度の視覚的な把握が可能で、急成長しているメンバーや高いパフォーマンスを示す人材の早期発見にも役立ちます。
3.
ロープレ記録とAIフィードバックの活用:
実施したロープレの内容を文字起こししたり、関連する動画を観たりすることで、成長に必要なフィードバックを迅速に得られます。
4.
行動の変化の検知:
定期的に実施状況を見直すことで、実施頻度やスコアの変化を捉え、長期的な行動パターンを把握することが可能になります。
5.
シナリオ別の傾向を整理:
よく使用されるシナリオやスコアが高い・低い場面を可視化されることで、特に注意して育成すべきポイントを明確化できます。
導入効果と未来への展望
すでに「カルティ ロープレ」を導入した企業からは、育成効率の向上や教育の標準化といったポジティブなフィードバックが寄せられています。実際、ある企業では導入後に売上が160%に激増したとの報告まであります。
今回のダッシュボード機能の追加によって、育成プロセスの基準が確立されることで、教育における介入の質も向上。評価の客観性を維持しながら、強固な組織作りを支援することが期待されています。また、従業員の状態やモチベーションの変化を早期に察知し、必要なタイミングでのフォローを行うことが可能になるため、離職リスクを減少させる効果も見込まれています。
次なるステップ
ダッシュボード機能は単なる分析ツールにとどまらず、組織全体で育成の成果を見つめ直し、共通の言語として活用されることが期待されています。Sapeetでは「カルティ ロープレ」を、ただのロールプレイングの代替ではなく、育成の基盤を広げる重要なツールと位置づけています。今後は、業種特有の分析モデルの開発や、非言語情報の解析などにも取り組み、さらなる育成支援を実現することを目指すとしています。
会社概要
Sapeetは、東京大学発のベンチャー企業であり、AI技術を駆使して企業の競争優位性を高めるためのソリューションを提供しています。AI身体分析技術や生成AI技術を用いて、企業独自のナレッジを解析・拡張し、人間とAIが協業する環境を整えることに注力しています。今後も、業界を越えた多様なニーズに応える製品の進化を続けていくことでしょう。