鎌倉新書が苫小牧市と連携した新しい終活の取り組み
2025年11月10日に、株式会社鎌倉新書は北海道苫小牧市と「終活連携協定」を締結しました。この協定は、超高齢社会に向けた重要な施策として位置づけられており、地域の住民や職員に向けた終活の啓発活動を推進し、住民が安心して生活できる環境を提供することを目指しています。
超高齢社会におけるニーズ
現代の日本は超高齢社会と呼ばれる状況にあり、終活に対する需要が高まっています。終活とは、人生の最終段階を考え、準備を進める活動を指します。鎌倉新書は、このニーズに応えるべく、インターネット事業や出版に力を入れ、さまざまな情報の提供や相談窓口を設置しています。
しかし、終活に関する情報や支援はまだ不足しているのが現状です。特に地方自治体では、介護や葬祭といった場面での相談は頻繁に行われていますが、相続やお墓に関する情報は十分ではありません。このような背景から、鎌倉新書は1984年の創業以来の専門知識を活かし、地方自治体との官民協働事業を展開してきました。
「終活連携協定」の内容
新たに締結された協定では、苫小牧市内の住民へ向けた終活に関する情報提供や、専門家との連携によって支援ネットワークを構築します。具体的には、以下のような取り組みを行う予定です。
住民向けのセミナーや講座を開催し、終活の重要性を広めます。
終活に役立つエンディングノートの制作・印刷・配布が行われます。
終活に関する情報をまとめた冊子を制作し、市民に配布します。
この協定に基づく活動の一環として、2026年1月29日には苫小牧市主催の終活講座が実施される予定です。この講座では、終活の基礎知識や実際のエンディングノートの書き方について学ぶことができます。
終活の必要性
終活は、一見すると個人の問題のように思えますが、地域全体にとっても重要な要素です。特に「おひとりさま」の増加や空き家問題は、自治体が直面する困難な課題の一部です。
鎌倉新書の取り組みは、その解決にも寄与することが期待されます。住民が元気なうちに人生を見つめ直し、しっかりと準備することで、いざという時にも安心して生活できる地域づくりが進むでしょう。
協定締結式と今後の展望
協定の締結式は苫小牧市役所で行われ、金澤俊市長や鎌倉新書の清水祐孝会長が出席しました。その後、協定に基づく具体的な取り組みが進められる予定です。このように鎌倉新書は、地域と連携しながら終活の必要性を広め、地域の安心づくりに貢献していきます。
鎌倉新書は、これからも自治体との協力を強化し、多くの地域で終活支援を進めていくことを目指します。また、今後も提携自治体の募集を行っており、全国的に「終活」の重要性を広める活動を続けていく考えです。