思い出のとしまえん
2022-06-02 13:02:34
94年の夢、思い出のとしまえんが語る歴史と魅力
「思い出のとしまえん」— 94年の歴史を紐解く
1926年に練馬区向山で誕生した遊園地「としまえん」は、94年間にわたり多くの人々に愛され続けてきました。しかし、令和2年8月31日、多くの思い出を残しつつ、その歴史に幕を閉じることとなりました。
そのとしまえんの全貌を知るための資料として、「思い出のとしまえん」という本が刊行されました。この本は、練馬区立石神井公園ふるさと文化館で開催された企画展を軸にし、さまざまな資料から「としまえん」の魅力を探ります。
世界初の流れるプールと斬新な広告
としまえんは、常に新しいエンターテインメントを追求しました。世界初の流れるプールや、日本初のダークライド「アフリカ館」はその好例です。また、機械遺産となった世界最古級の回転木馬「カルーセルエルドラド」の移設に取り組むなど、斬新なアイデアを取り入れ、時代のニーズに応えてきました。
本書には、400点以上の図版や40点以上のポスターが掲載されており、訪れる人々の心に残る風景や楽しいアトラクションが生き生きと描写されています。中でも、最後の事業運営部長である内田弘氏による講演会「乗り物から振り返る『としまえん』」の収録は、遊園地を運営する者々にとって必見のコンテンツです。
遊園地が持つ文化的意義
小宮佐知子氏による「遊園地の歴史にみる豊島園の開園」では、開園に至る背景や当時の社会情勢が描かれ、遊園地という存在が文化的にどのような役割を果たしてきたのかを考察しています。
「としまえん」を愛するすべての人に、この本はその魅力や歴史を振り返り、より深く「遊園地」とは何かを考えるきっかけを与えてくれることでしょう。
まとめ
遊園地の運営や楽しみ方、またその文化的意義を改めて考察させる「思い出のとしまえん」は、ただの思い出を記した本ではなく、未来の遊園地に向けた示唆を得る貴重な資料と言えるでしょう。
本書の刊行は文学通信によるもので、興味がある方はぜひ手に取ってみてください。
会社情報
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株式会社文学通信
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