海と日本プロジェクト:未来の海を守る体験学習
福岡県で実施された「海と日本プロジェクト」では、地元の海の恵みである「関門海峡タコ」と「一本槍イカ」をテーマにした体験学習プログラムが盛況のうちに開催されました。このプログラムには、小学5~6年生の子どもたちが20名参加し、豊かな海の文化と環境保全について学びました。
イベント概要
本プログラムは、海を介して人と人がつながることを目的に、日本財団が推進している「海と日本プロジェクト」の一環で、福岡県の海産物を深く知るために企画されました。参加者は、タコ釣り、タコの調理体験、さらには水素燃料電池船「HANARIA」に乗船してその取り組みを学びます。これにより、地域の海が今後も「関門海峡タコ」と「一本槍イカ」にとって住みやすい場所であるよう、子どもたち自身にできることを考える機会が与えられました。
日程
- - 7月22日(月):北九州市小倉での体験
- - 7月29日(月):福岡市西浦での体験
- - 10月12日(土):福岡市早良区百道浜での販売体験
海の生物を学ぶ
プログラムの初日には、北九州市の生涯学習センターで関門海峡タコの特徴を学びました。関門海峡タコとは、特定の条件を満たしたタコであり、その特徴には、短くて太い足、大粒の吸盤、独特の漁法が含まれます。参加者たちはこれらの知識をもとに、早速たこつぼ漁を体験することになりました。
たこつぼ漁の体験
漁師の指導の下、実際に船で出航し、たこつぼを引き揚げます。漁師さんが獲ったタコを見た子供たちは歓声を上げ、その大きさや力強い吸盤の感触に驚きました。港に戻った後、みんなで協力して獲れたタコを捌き、調理する様子は大変盛り上がりました。
水素燃料電池船の試乗
環境保全にも配慮した体験が続き、水素燃料電池船「HANARIA」に乗り込みました。この船は、温室効果ガスの排出をほぼゼロに抑える技術を導入しており、子どもたちはその静かな航行に感動していました。
一本槍イカに接近
続く2日目は「一本槍イカ」の漁法について学び、実際に漁船に乗船する機会を得ました。漁の苦労を体感した子どもたちは、漁師さんの貴重なお話を聞くことで、魚がどのように私たちのもとに届くのかを理解しました。
地元の美味を味わう
その後、調理体験も行い、実際に捌いた新鮮なイカやタコを味わいました。「コリコリして美味しい!」という声が上がり、漁獲物の新鮮さを実感しました。
学びの発表と商品化
プログラムの締めくくりとして、子どもたちは学んだことをオンラインで発表しました。各チームが海の課題に対処するための提案や意見を述べ、理想の福岡の海を描いたイラストは商品パッケージとして使用される予定です。彼らの学びの成果は、間もなく行われるイベントで広く披露されることでしょう。
参加者の声
プログラムを終えた子どもたちは、自分たちの経験がいかに貴重であったかを話しました。「タコの漁を通して、多くの人たちがこの海を守ろうとしていることを感じた」と言う声や、保護者からも「普段できない体験をさせていただけることにとても感謝している」との感想が寄せられました。
団体の目的
「海と日本プロジェクトinふくおか」は、地域の企業や団体と協力しながら、次世代に海の大切さを伝える活動を行っています。これからも多くの人に、福岡の美しい海を引き継ぐための意識を育むプログラムが展開されることを期待しましょう。