北海道士別市に本社を置く株式会社イトイグループホールディングスが、画期的な木製製品「CLTmat」を国土交通省の新技術情報提供システム「NETIS」に登録したことを発表しました。この登録は2023年10月19日に行われ、これによりCLTmatは建設業界での注目技術として位置づけられています。
CLTmatは、木製敷板の役割を果たし、軟弱地盤の補強や道路の仮設など、土木工事において幅広く活用が期待されています。従来の金属製敷板に比べて軽量なため、運搬が容易でコストも削減できるという特長があります。
CLTは「Cross Laminated Timber」の略称で、日本語では直交集成板と呼ばれています。スギやヒノキ、カラマツなどの木材を使用し、板を交互に接着剤で貼り付けた大きなボードであるCLTmatは、環境への配慮も兼ね備えています。具体的には、温室効果ガスの排出抑制や循環型資源利用に寄与するため、地域の森林環境の保全にもつながります。
CLTmatの特長
- - 軽量性: 従来の敷鉄板に比べて非常に軽量であるため、運搬時のコストが削減されます。
- - 曲げ鋼性の向上: 基準値以上の曲げ鋼性を持ち、品質の高い製品を実現しています。
- - 工程短縮: 運搬回数の削減が可能なため、工事全体の工程を短縮できます。
- - 滑り抵抗の改善: 安全性を考慮した設計で、滑り抵抗が増しています。
これらの利点により、CLTmatは土木・建設業界にとって非常に有望な選択肢となっています。特に、運搬コストを抑えられる点や、環境への配慮が求められる現代の建設業界において、大きな影響を与えることが期待されています。
CLTmatは、一般社団法人日本CLT協会が事務局を勤める技術検討グループの成果としても位置付けられており、木材利用の促進を目指しています。この技術は、林業の成長や地域経済の活性化にも貢献することができると考えられています。特に、今後は質の低い木材も利用可能となるため、地域の林業にプラスの影響を与えることでしょう。
基本情報
- - 商品名: CLTmat
- - 販売開始: 2024年4月
- - 販売会社: 株式会社sonraku
- - 対象エリア: 北海道
- - 樹種: スギ
- - サイズ: 2m×3.5m×0.09m
- - 用途: 仮設道路、ヤード、住宅外構等
最後に、CLTmatの普及により、地域の林業への貢献が期待されると共に、持続可能な社会の実現に向けた一歩となることを願っています。