東京電機大学が学術への貢献を称える令和6年度の授賞式を実施
令和6年度、東京電機大学(理事長:石塚昌昭)は、「丹羽保次郎記念論文賞」と「教育奨励賞」の授賞式を東京千住キャンパスのカシオホールにて盛大に行いました。この式典では、受賞者に東京電機大学学長の射場本忠彦から表彰状や記念品が授与され、多くの賛辞が贈られました。
丹羽保次郎記念論文賞の意義
「丹羽保次郎記念論文賞」は、本大学初代学長である故・丹羽保次郎博士の功績を称え、1977年から続く伝統ある賞です。電子通信工学関連分野における大学院生や若手研究者の優れた論文に与えられ、今回で48回目を迎えます。今年の授賞式では、全国から集まった12篇の応募の中から厳選された3篇の論文が受賞しました。
受賞者の一人、長田将氏(Apple Japan合同会社)の論文は、位相同期回路の新たな提案を示し、その効果を実証しました。また、前匡鴻氏(東京大学大学院)は、企業との共同研究を通じて制御工学を進化させた革新的なアプローチを披露。さらに、川原啓輔氏(横浜国立大学)は、省エネルギーのシリコンフォトニックデバイスの新しいモジュレーターを開発し、極めて高い研究成果を上げました。
教育奨励賞の受賞業績
同日、「教育奨励賞」も発表され、4つの業績が選ばれました。この賞は、独創的かつ優れた教育活動を評価するものであり、今年度は特に教育方法の革新が評価されています。受賞者の一人、宍戸真教授(システムデザイン工学部)は、国際交流プログラム「TDU International Workshop」を実現し、多国籍の学生が協力してものづくりを行う場を提供。多様な文化の交流を促す意義ある取り組みです。
また、学習のデジタル化と反転授業を実践した松谷巌准教授(理工学部)や、英語教育に革新をもたらした本橋光也教授(工学部)も受賞。これにより、学生の言語能力向上に寄与する取り組みが評価されました。最後に、伊藤潤准教授(システムデザイン工学部)は「プラスティコバトル」と呼ばれる授業で、学生たちに素材への理解を深めさせ、アクティブ・ラーニングを促進しました。
学術振興基金としての役割
東京電機大学学術振興基金は、教育や研究活動の助成を行い、国際交流や科学技術の振興を目指す多様な事業を展開しています。授賞式は学生や教員の努力と成果を称える重要なイベントであり、その意義は年々増していると言えるでしょう。今後も、東京電機大学が生み出す学術的な貢献に大いに期待が寄せられます。