親が介護施設に入った後の実家管理をサポートする新サービス

実家管理の悩みを解消する新たなサポートサービス

近年、日本では高齢化が進む中、家族の介護を担う「ビジネスケアラー」が増加しています。このようなビジネスケアラーは、仕事を持ちながらも家族の介護を両立させようとする人たちです。
特に、高齢の親を介護施設に入れた後も、実家の管理が新たな課題となっています。新たに発生する実家の管理や維持の負担は、特に遠方に住む子供たちにとって大きな悩みの種となっています。

実家管理のお悩みとは？

例えば、実家が空き家になってしまうと、掃除や郵便物の確認、防犯対策といった日常的な管理が必要です。遠方に住む子供たちが親のために定期的に帰省して掃除をしなければならない、という負担が増えています。実際、関東に住む高齢の親の介護をするために、北海道から月に一度帰省する息子もいます。このように、経済産業省の調査によると、2020年には262万人だったビジネスケアラーが、2030年には318万人に達すると予測されており、仕事のパフォーマンスの低下や離職による経済損失は約9兆円に達する見込みです。介護疲れを抱えながらも、実家管理の悩みは解決されることなく残り、特に「介護離職」が急増しています。

昭和建設の実家管理サービス

このような現状を受けて、昭和建設株式会社（東京都八王子市）が提供する実家管理サービスに注目が集まっています。2019年にサービスを開始した同社は、当初は1年間に1〜2件の相談があったものの、現在では年間10件以上の相談が寄せられています。このサービスは、高齢の親が介護施設に入所した後の実家管理をサポートします。具体的には、風通しや簡単な掃除、庭木の手入れ、郵便物の管理など、月額3,300円から5,500円（税込）で実施されます。

安心な実家管理によるメリット

このサービスにより、郵便物がたまることで空き巣のリスクが増すことや、台風時の騒音トラブルを未然に防ぐことができます。また、定期的に手入れされた家は地域の景観維持にもつながります。地域包括支援センターとの連携により、安心して実家を任せられる体制が整っています。利用者の一人は「昭和建設にお願いしてから、心の負担が軽くなり、実家が守られているという安心感があります」と語っています。