135年を誇るカネジョウが地域共創基盤で新たな挑戦スタート

地域共創を目指すカネジョウの再生

　長野県岡谷市に拠点を置く株式会社カネジョウが、創業135年を迎え、新たにCFOジャパン株式会社の全株式を取得されることとなりました。近年、同社は赤字が続き、債務超過に陥っていましたが、創業家の小口博毅氏が5代目として支え、見事に黒字化を達成。また、経営体制の確立に向け、外部の支援を求める流れが生まれました。

中小企業の支援を★

　CFOジャパン株式会社は、地域経済を支える企業への投資を通じて、持続可能な経営モデルの実現を目指しています。この度のカネジョウが、同社の「地域共創基盤」事業の一環として株式を取得したことは、その中でも第1号案件となります。CFOジャパンは、経営スキルを向上させるためのさまざまな事業を展開しており、これからのカネジョウの運営において、企業の特性に応じた現代的な戦略が必要とされるでしょう。

トランスフォーメーションを推進

　カネジョウは、少子高齢化が進む中で、単なる小売業にとどまらず、顧客との深い結びつきを活かして新たな価値を提供していく考えを示しています。また、経営においては「MX」（マネジメント・トランスフォーメーション）や「DX」（デジタル・トランスフォーメーション）を進め、さまざまなニーズに応じた業態転換を行う計画です。これは、COVID-19後の新たな顧客ニーズに応えるために不可欠なステップです。

信頼関係の構築

　この株式取得に関して、地域の金融機関や事業承継支援機関とも協力し、シナジー効果を生むことが期待されています。諏訪信用金庫本店の石川忠部長は、これまで培ってきた関係性と信頼こそが、事業譲渡の成功を支えたと指摘しています。長年の歴史を持つカネジョウブランドの発展に向けた支援が不可欠だと感じているようです。

新体制のスタート

　新たに代表となった中嶋智氏は、CFOジャパンが中小企業を支援してきた実績をもとに、地域経済の再構築を目指す意欲を表明しています。業界の課題に対処しつつ、地域が求める経済の形を創り上げていく姿勢が問われるでしょう。地域との共創を通じて、社員や地域住民にとって欠かせない企業へと進化を続けるカネジョウに今後も注目です。