転職して年収が上がった職種ランキング、ミドル人材の専門性が鍵に

年収アップを実現する転職の秘訣

エン株式会社が発表した「30代・40代の転職後年収アップ職種ランキング」の結果が注目を集めています。この調査では、ミドル世代が転職後にどの職種で年収を上げることができたのかが明らかにされました。

専門性が高い職種が年収アップの鍵

ランキング結果によると、年収600万円以上の層では、「経営・経営企画・事務企画系」が1位に挙げられました。これは、コロナ禍やAIの台頭など、事業環境の変化に対応できる戦略的な思考が求められているからです。企業の経営戦略を考え、実行できる人材の価値が高まっています。

次いで2位となった「技術系（IT・Web・通信）」も興味深い結果です。AIやノーコードツールの影響で、開発の上流工程を理解し、プロジェクト全体をマネジメントできるPMの需要が急上昇しているからです。これにより、人材市場における役割が変化し、ポジティブな評価に繋がっています。

3位には「営業系」が選ばれましたが、ここでも単なる営業職ではなく、顧客の課題解決に応じた提案力が重視されています。また、4位は「管理部門系」で、広範囲な業務をカバーできることが高く評価されています。

高度な専門性が期待される800万円以上層

年収800万円以上で年収アップを果たした人々の特徴は、より専門的な役割に就いていることです。1位には「マーケティング・販促企画・商品開発」が選ばれ、戦略立案を担うミドル層が多く含まれていると考えられています。

BtoBマーケティングの複雑性が増している中、データドリブンなアプローチで中長期的な戦略を描くことが求められており、その専門性が年収アップに寄与しています。さらに、6位に位置する「コンサルタント系」の需要も変わりつつあり、AIの導入や新たなテクノロジーに対応できるコンサルタントが求められているのです。

自身の市場価値を見つめ直す時期

今の市場は売り手市場であり、安易な転職がキャリアの停滞を招くリスクも存在します。年に一度、自身のキャリアの棚卸しを行い、5年、10年のビジョンを考えることが大切です。このランキングがお役に立てれば幸いです。

エン株式会社の取り組み

エン株式会社は、ミドル世代に特化したスカウト転職サービス『ミドルの転職』や、入社後の活躍をサポートする『エンエージェント』を運営しています。多様なキャリアを有する求職者に対し、専門性を持ったキャリアパートナーが個別面談を行い、的確なマッチング支援を提供しています。これにより、転職活動がスムーズに進むサポートを続けています。

このような環境の中で、自分自身のスキルや専門性を磨き続け、「学び続ける姿勢」を持つことが、転職市場において価値のある存在になるための鍵となります。市場の変化に柔軟に対応できる人材が、今後ますます求められるでしょう。