長寿の秘訣
2024-07-30 10:06:20

長寿の秘訣は食生活にあり!魚と大豆の力を探る

長寿の秘訣は食生活にあり!魚と大豆の力を探る



2024年7月26日、厚生労働省が発表した「令和5年簡易生命表」によれば、日本人の平均寿命は男女ともに前年を上回り、男性が81.09年、女性が87.14年となりました。特に女性は世界中でトップの寿命を誇ります。では、長寿の要因は何なのでしょうか。

京都大学の名誉教授である家森幸男先生が、世界各地の長寿地域を調査し、長生きする人に共通する栄養素として見出したのが「タウリン」と「イソフラボン」です。これらの物質は、魚介類と大豆に多く含まれており、健康と長寿に不可欠な要素として注目されています。

健康維持に欠かせない「タウリン」



タウリンは、魚介類に豊富に含まれるアミノ酸の一種です。特に、魚、イカ、タコ、牡蠣などがその供給源となります。タウリンは、体内の浸透圧を調整する重要な役割を果たし、細胞の健康を保つために不可欠です。しかし、年齢と共に体内のタウリン濃度は低下し、60歳の人のタウリン濃度は幼児の約3分の1まで減少することがコロンビア大学の調査で示されています。

このため、タウリンを積極的に摂取することが長寿を目指す上での鍵となります。実際、大正製薬が行った調査によると、魚介類を積極的に摂る人は全体の46.5%に過ぎず、多くが「値段が高い」「料理が面倒」といった理由で摂取を控えています。

イソフラボンがもたらす健康効果



もう一方の「イソフラボン」は、大豆に多く含まれている成分です。血管を拡張させる作用があるため、高血圧予防や心疾患のリスク低下に寄与します。特に沖縄の「ゴーヤチャンプルー」など、豆腐と野菜を組み合わせる料理は、抗酸化作用も兼ね備え、長寿を支える要因となっています。

タウリンとイソフラボンの相乗効果



タウリンとイソフラボンは、共に心疾患や脳卒中のリスクを低下させます。魚をよく食べる地域では、心筋梗塞の発生率が低いことが研究で明らかになっています。反対に、タウリンの摂取量が低い人々は、肥満、高脂血症、高血圧に陥るリスクが高くなります。

例えば、ヒマラヤの山岳民族は、タウリンをほとんど摂取しないため、高血圧に悩まされており、タウリンを補うと血圧が顕著に改善されることが観察されています。これにより、和食にも含まれるタウリンとイソフラボンの重要性が浮き彫りになります。

食生活が寿命に与える影響



同様の傾向は、沖縄の人々が移住した先での平均寿命にも見られます。ブラジルに移民した沖縄の人たちは、食生活の違いから、沖縄に住む人々に比べて平均寿命が17年も短くなるという研究結果があります。特に、塩分の摂取量が寿命に影響を与えることがわかっています。

さらに、地道に実践されてきた和食文化が、現代の日本人の健康や寿命に良い影響を与えていることは間違いありません。魚介類や大豆をダイエットに取り入れることで、心疾患や脳卒中、肥満のリスクを減少させることができるのです。

まとめ



健康的な食生活を守ることは、日本人としての長寿を支える重要な要素です。タウリンとイソフラボンを意識的に摂取し、日々の食事から和食の良さを再確認してみてはいかがでしょうか。


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