2024年の住宅購入に対する世代別意識調査
株式会社LIFULL(ライフル)およびオープンハウスグループは、住宅購入に関する意識について
Z世代とX世代の比較調査を共同で実施しました。この調査では、世代間の価値観や行動様式の違いに焦点を当てています。特に住宅購入に関連する意識の変遷が明らかになりました。このマークダウンでは、その結果を詳しく見ていきます。
調査背景と目的
総務省の家計調査によると、世帯主年齢29歳以下の持ち家率は35.2%に達し、これは過去最高の結果であり、特に20代の持ち家率が上昇しているのが特徴です。この現象に伴い、Z世代(20歳~29歳)とX世代(45歳~59歳)の住宅購入に関する意識の違いを探るため、調査が行われました。
主な調査結果
1. 住宅購入を考えるタイミング
Z世代では、
約44%が「パートナーとのライフステージの変化」が住宅購入を検討するきっかけだと回答しました。一方、X世代は「自分に合った住まいを見つけた時」との回答が
36.7%を占めています。これは両世代の生活スタイルの違いを反映しています。
2. 住宅に求めるもの
Z世代は「
家族で楽しむ場所」を、X世代は「
精神的安定を得られる場所」を重視する傾向にあります。このように、住宅に求めるニーズが世代によって異なり、Z世代は社交を通じての楽しさを求めているようです。
3. 重要視する条件
住宅の購入時にZ世代が重視するのは「
価格が世帯年収に見合うこと」、X世代は「
周辺環境の利便性」という結果が出ました。特にZ世代は新築物件に対して高い関心を示しており、X世代切に比べて価格感度が強いことがうかがえます。
4. 購入に対する情報源
両世代で最も多く参照される情報源は「
住宅メーカーのWebサイト」ですが、Z世代はまた、両親や友人からの情報にも強い依存を見せています。特にSNSの活用が顕著で、情報収集のスタイルに大きな違いがあります。Z世代の若者たちは、家庭や友人とのつながりを基に決断を下す傾向があります。
5. 経済的意識
Z世代の半数以上が、「
収入を増やして使えるお金を増やしたい」と考えつつ、同時にワークライフバランスも重要視しています。また、住宅購入の際の意思決定に対する外部の評価を重視する様子も見られ、この点がX世代とは異なると思われます。
総評
この調査を通じて、Z世代が住宅購入において情報を重視し、自身の価値観だけでなく、外部からの意見も敏感に受け入れる様子が明らかになりました。特に、彼らがSNSを通じたコミュニティの文化に親しんでいることが影響していると考えられます。これにより、今後の住宅市場においてZ世代のニーズがどのように変化していくか注目です。
調査の詳細
この調査は2024年9月に実施され、Z世代への住宅購入意向者150人、購入経験者150人、X世代の同様のグループに対して実施されました。調査対象となった地域は東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県、愛知県、大阪府、および福岡県です。調査の結果は、今後の住宅市場における若者の価値観やニーズに関する重要な指針となるでしょう。