無人タクシー実用化への期待と不安、男女・年代別意識調査結果

近年、自動運転技術が急速に発展し、無人タクシーの実用化が現実的になってきました。都市部を中心に実証実験も進んでおり、人手不足の解消や利便性向上に期待が寄せられています。しかし、一方では不安の声も多く、これらの意見を探るために全国の20代から60代までの500人を対象にアンケート調査を実施しました。

調査背景と概要

本調査は、株式会社フォーイットが開発運用するアフィリエイトプラットフォーム「afb」にて行われました。調査日は2025年2月14日、対象者は全国の20歳から69歳の男女で、調査方法はネットリサーチです。

質問内容は、「無人タクシーが実用化されたら利用したいと思いますか？」というもので、回答選択肢には「積極的に利用したい」「機会があれば利用してみたい」「安全性が確認できれば利用したい」「料金次第で利用を検討する」「あまり利用したくない」「絶対に利用したくない」「わからない」が含まれています。

調査結果

調査の結果、最も多かった回答は「安全性が確認できれば利用したい」というもので、全体の18.4％を占めました。次いで「利用したくない」が16.6％、そして「機会があれば利用してみたい」が15.6％という結果でした。これらの数値から、無人タクシーの導入に対する期待感と不安感が見えてきます。

男女別の意見

男女別に調査結果を分けてみると、男性は無人タクシーの利用に積極的であり、「機会があれば利用してみたい」と回答した割合は男性が約10％多かったことがわかりました。男性が先進技術に対する期待感を持っている一方、女性は「利用したくない」や「わからない」といった懸念を持つ割合が高まりました。これは、無人タクシーではドライバーとのコミュニケーションが取れないことが、トラブル時の不安を招いていると考えられます。また、夜間や人通りが少ない場所での乗降時に犯罪に巻き込まれるリスクも懸念されている可能性があります。

年代別の傾向

年代別に見てみると、「積極的に利用したい」と答えたのは20代が13.0％、30代が17.0％だったのに対し、50代・60代ではわずか3.0％に留まりました。このことから、若い世代は無人タクシーに対して前向きな姿勢を持っている一方で、中高年層は技術への抵抗感や安全性への懸念から慎重になっている様子が伺えます。特に50代以上は、IT技術が普及する前の世代として、無人タクシーのような革新的な技術に対するネガティブな感情が強い傾向があります。

収入別の傾向

また、世帯年収別で見ると、収入が高い層ほど無人タクシーの利用意向が高く、「積極的に利用したい」と回答した方は年収が1,001万円以上の層で18.1％と、他の層に比べて高いことがわかりました。高収入の方々は新しい技術に対して関心を持ちやすく、利便性を優先する傾向が強いと言えるでしょう。

まとめ

すでに無人タクシーはアメリカや中国の一部地域で実用化されていますが、日本でも将来的に導入される可能性が高いと考えられています。無人タクシーの普及が進めば、今後の交通を変える可能性がありますが、安全性の確保や法整備などクリアすべき課題も山積しています。無人タクシーが私たちの生活に浸透する日は遠くないかもしれません。