慶應の新ファンド設立
2016-07-19 09:00:07

慶應義塾大学初のベンチャーキャピタルファンド設立の意義とは

慶應義塾大学初のベンチャーキャピタルファンド設立の意義とは



慶應義塾大学が自らの研究成果を基にした新たな価値創造を目指して、初のベンチャーキャピタルファンド「慶應イノベーション・イニシアティブ1号ファンド」を設立しました。このファンドは、大学から生まれるテクノロジーやアイディアをベンチャー企業として実現することをサポートすることに重点を置いています。特に、今年7月1日にスタートしたこのプロジェクトは、慶應義塾大学の知識や技術を生かしたビジネスの育成に期待が寄せられています。

1. ベンチャーキャピタルファンドの背景



昨年12月に設立を発表したKIIは、その後数ヶ月の間にファンドの運用体制を固め、出資者を募ってきました。日本国内でも大学発の技術系ベンチャーへの期待は高まっており、慶應義塾大学は特にその評価が高いことから、出資が決まった法人や機関の数は多く、最終的には約45億円のファンドを形成しました。金融機関からの支援に加え、様々な業種の事業会社や起業家など、幅広いネットワークがこのファンドの実現に寄与しています。

2. 投資分野と将来の可能性



山岸広太郎代表取締役社長は、KII1号ファンドの主な投資対象分野を以下の4つに設定しています。
  • - IT融合領域
  • - デジタルヘルス
  • - バイオインフォマティクス
  • - 再生医療

これらの分野は、今後の社会における重要なテーマであり、慶應義塾大学の研究成果を最大限に活かし、20社程度のベンチャー企業に対して積極的に投資を行う予定です。

3. KIIが目指す社会的インパクト



KIIでは、ベンチャー企業を通じて大学の研究成果を実用化するだけでなく、新たな産業を創出することも視野に入れています。これによって、社会貢献のみならず、投資事業としても収益を確保する二重の目的を志向しています。つまり、ただ単に資金提供を行うのではなく、関与する企業とともに成長し、価値を交換し合うことで、長期的な視野での成果を追い求めています。

4. 出資者の顔ぶれ



パートナーとなる出資者には、金融機関だけでなく、民間企業や起業家も名を連ねています。三井住友銀行や第一生命保険、また、デジタル関連企業のグリーや公共建物のアクセスも見逃せません。出資者の多様性は、KIIが多角的な視点から技術系ベンチャーを育成できる基盤を築いています。

5. 最後に



慶應義塾大学のこの挑戦は、単にベンチャーキャピタルファンドを設立することにとどまりません。日本の大学が持つ知識と技術を世界に広め、次世代の産業発展に寄与するための重要なステップだと言えます。大学研究を活かした新たな価値創造が待たれる中、KIIの今後の動きに注目です。今後の社会実装がどのように進むのか、ますます目が離せません。

会社情報

会社名
株式会社慶應イノベーション・イニシアティブ
住所
東京都港区三田1-4-28 三田国際ビル10F
電話番号

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