介護業界の人材不足解消に向けた挑戦
介護業界は今、深刻な人材不足に直面しています。2040年には約57万人の介護職員が不足すると予測されており、これは国を挙げた取り組みが必要な状況です。そんな中、株式会社ニチイ学館は、株式会社TalentXが提供するAI採用MAサービス「MyTalent」を導入し、わずか2年で400名以上の採用を実現しました。この取り組みは、介護業界の人材確保に向けた新たなモデルとして注目を集めています。
AI採用サービス「MyTalent」の導入背景
ニチイ学館は、日本全国で医療、介護、保育、教育サービスを展開しています。しかし、介護業界の人手不足は深刻であり、今後さらなる対応策が求められています。この状況の中で、「MyTalent」は過去のつながりを資産に変える独自のサービスとして活用されました。具体的には、教育講座の修了者や内定辞退者、さらには退職した社員などあらゆる候補者のデータを蓄積し、「タレントプール採用」という新たな採用モデルを構築しました。これにより、現在の労働人口が減少している中でも持続可能な採用戦略を確立しました。
タレントプール採用モデルの仕組み
この採用モデルでは、まず過去の候補者をデータベースに登録し、関係を築いていくことが重要です。中長期的な関係構築を進めると共に、個々のニーズに応じて福利厚生や業界の最新情報を提供します。また、AIによるHOTフラグ機能を活かし、候補者の関心が高まるタイミングに適切にアプローチする体制を整備しました。これにより、採用活動は単なる応募を待つものから、能動的に候補者に働きかけるスタイルへとシフトしています。
シニアエキスパートの視点から
ニチイ学館の人財開発事業部、シニアエキスパートの千石友明氏は、「候補者の応募を待つだけではなく、介護業界の魅力を企業から積極的に届けることが必要であり、そのために『MyTalent』を導入した」と述べています。実際に導入から2年が経過し、タレントプールからの入社も増えており、一度ご縁がなかった方々との再接続の意義を実感しています。
未来に向けた広報活動
千石氏は、「たとえ当面の応募がなくとも、介護業界のリアルを伝え続けることで、将来の採用につながる」と確信を持っており、業界全体の発展にも寄与する考えを示しています。この取り組みは、単にニチイ学館の成長を促すだけでなく、介護業界全体の人材確保に向けた持続可能なシステムの構築につながることでしょう。
「MyTalent」のスケーラブルなサービス
「MyTalent」は、単なる人材の採用管理を超え、採用活動をマーケティング視点で捉え直す新たな試みです。企業が抱える採用の課題を解決するために、過去の候補者データを活用し、AIを駆使した最適なアプローチを提供します。それにより、競合他社とのバッティングを避け、新たな良質な人材の獲得に繋がっています。
このように、ニチイ学館が取り組んでいるAI採用サービスの活用は、介護業界の今後の在り方を変える重要なステップとなることでしょう。今後の労働市場においては、AI技術を駆使した人材管理がますます重要になっていくと言えます。