早稲田大学と三菱電機が特定新需要開拓事業計画の認定を取得
2023年11月8日、早稲田大学と三菱電機は経済産業省が新たに設けた「特定新需要開拓事業活動計画認定制度」において、認定を受けることに成功しました。この制度は、企業と大学が共同で行う研究開発の戦略を制度化するものであり、サステナビリティ社会の実現に向けた重要なステップとなります。
組織連携の背景
この新たな認定取得は、早稲田大学と三菱電機が締結した「サステナビリティ社会の実現に向けた包括連携に関する基本協定」に基づいています。両者は、2024年度からカーボンニュートラルに貢献し、快適性や健康、いわゆるウェルビーイングを考慮した基盤研究と実証研究を進めることを目指しています。この、分散型エネルギーが普及する時代において、社会の課題解決を図る取り組みは非常に意義深いものと言えるでしょう。
認定取得の目的
早稲田大学と三菱電機は、エネルギーマネジメントシステムに関連する電力分野と、建物内でのウェルビーイングや熱マネジメントを意識した室内環境の向上が求められる中、特定の企業だけでは対応できないと認識しています。そのため、オープン戦略とクローズ戦略の明確化が重要です。オープン戦略では、特定企業の技術だけに頼らず、様々なステークホルダーとの連携を図ることで市場の拡大を目指します。一方、クローズ戦略を推進することで、国際的な標準化を志向し、日本の産業競争力を強化する考えです。
今後の取り組みと目標
この認定を受けたことで、早稲田大学と三菱電機は「カーボンニュートラル」と「ウェルビーイング」の両立に向けたさらなる取り組みを進める意向です。エネルギーマネジメントシステムと室内環境システムの普及を目指し、オープン&クローズ戦略を策定することが求められています。これにより、電力事業者だけでなく需要家にも利益をもたらすシステムや機器の提案を行っていく予定です。
また、国際標準化に向けた専門人材を育成することも重要な目標です。国際市場で活躍できる人材を輩出するために、実際の教育や実習も充実させ、各分野におけるオープン&クローズ戦略を学ぶ機会を提供します。これにより、国際競争を視野に入れた優れた専門家を育てることが期待されます。
このように、早稲田大学と三菱電機の共同事業は、サステナビリティ社会の実現に向けた先駆的な取り組みであり、今後の活動にも大きな注目が集まることでしょう。