Nok Nok Labsが日本市場に参入、新しい認証システムを提供開始

Nok Nok Labsが日本市場に進出

Nok Nok Labs（ノックノックラブス）は、パスワードに依存せずに新しい認証の仕組みを提供する企業として、2023年8月27日に、日本市場への正式な参入を発表しました。このニュースは、情報セキュリティの分野において大きな注目を集めています。特に、Nok Nok Labsの主力製品であるNNL(TM) S3 Authentication Suiteは、パスワード不要で、より快適かつ安全なオンライン認証を提供することを目指しています。

東京に新しい拠点を設けることで、Nok Nok Labsは既存の顧客やパートナーへの国内サポートを強化し、増え続けるFIDO（Fast IDentity Online）対応製品に対する需要に迅速に対応できるようになります。特に、日本のモバイル通信事業者であるNTTドコモが、Nok Nok LabsのS3 Authentication Suiteを導入したことで、多くのユーザーがより簡単にセキュアな接続を利用できる環境が整っています。

NTTドコモとの提携によるセキュリティの強化

Nok Nok Labsは、2015年5月にNTTドコモが同社の製品を選定したことを発表しました。これにより、ドコモは数千万におよぶ顧客に対して堅牢なセキュリティを提供しつつ、よりシンプルな認証の仕組みを実現しています。具体的には、FIDO対応のスマートフォンに組み込まれた指紋センサーや虹彩認証などの生体認証によって、オンラインサービスへのアクセスが容易になっています。これにより、少ない手間で安全な認証が可能となり、ユーザーの利便性が向上しています。

NNLの社長兼CEOであるフィリップ・ダンケルバーガー氏は、「FIDOおよび弊社に対する需要が高まっており、特にアジア太平洋地域、日本においてその傾向が顕著です」と述べています。彼は追加で「よりセキュアで簡単なオンライン認証のエコシステムはグローバルに求められており、日本市場においても多くのマーケット・リーダーがFIDOソリューションを導入しています」と言及しました。これにより、Nok Nok Labsは日本市場のニーズに応えるべく、革新性のあるFIDOベースの認証ソリューションを加速することを目指しています。

認証手法の進化と課題

Nok Nok Labsは、2013年に正式に発足したFIDO Allianceの創設メンバーの1社であり、FIDOの利用を促進するための取り組みが続けられています。FIDO Allianceは、オンライン認証の標準化を進める団体であり、さまざまな業種の企業が参加しています。具体的には、PCやモバイル機器のメーカー、金融機関、決済サービス事業者など、幅広い分野からの参加が期待されています。これにより、NNLはユーザーが日々使用するデバイスの生体認証機能を利用し、より安全かつ効率的な認証環境を提供しています。

従来の認証システムに比べ、NNLのアプローチは異なります。従来は個別の認証システムを多数構築し、システム間の連携が困難でしたが、NNLは統一されたプラットフォームから複数の認証技術をサポートし、ユーザーの使用率とセキュリティの両方を向上させることに成功しています。

今後、Nok Nok Labsが提供するパスワード不要の認証システムがどのように市場で評価されていくのか、そして日本におけるビジネス展開がどれほど成長するのか、引き続き注目です。私たちはこの新たなシステムが、より多くの利用者にとって利便性をもたらし、安全なオンライン体験を提供できることを期待しています。