BTQとITRIが連携
2022-10-03 13:30:01
BTQとITRI、ポスト量子暗号技術の開発で連携開始
BTQとITRIの合作がもたらす未来のポスト量子暗号技術
リヒテンシュタインのBTQ AGが、台湾のITRI(工業技術研究院)と締結した協力関係が注目を集めています。この提携は、デジタル資産のセキュリティ強化を目的としたポスト量子暗号技術を中心に展開され、次世代半導体ハードウェアソリューションの開発に特化しています。BTQは量子コンピュータによる脅威から私たちを守るために、3段階のアプローチを策定しました。
最初のステップでは、BTQはNIST PQC(ポスト量子暗号アルゴリズム)をサポートするためのソフトウェアプラットフォームの開発に取り組んでいます。このアルゴリズムは、ビットコインやイーサリアムといった既存のブロックチェーン技術にも対応しており、デジタル署名処理において、従来よりも顕著にスペースを節約できるとされています。たとえば、公開鍵とデジタル署名が21.2倍や24.3倍のスペースを使用する場合でも、BTQはその効率を大幅に改善しました。
次に、エネルギー効率の面でも重要な進展が求められています。特に、IoT機器のようなバッテリー駆動のアプリケーションでは、PQCアルゴリズムを取り入れることが困難です。そこでBTQとITRIは、エネルギー効率を追求した専用ハードウェアの開発に重点を置いています。具体的には、メモリとコンピューティングのデータ転送を最適化するCIM(Compute-In-Memory)技術を活用し、PQC計算の高速化を目指します。
また、インターネット通信のセキュリティを保つため、BTQは標準化団体や学術機関との協力を強化し、ポスト量子暗号技術の開発を進めています。5Gが普及する中、IoT機器からの膨大なデータトラフィックを安全に処理できる信頼性の高い通信が必要不可欠です。この協力により、BTQとITRIは数十億の接続デバイスを支える量子セキュアな解決策を提供することが期待されています。
最後に、この共同研究はPQC計算に関して従来のCPUやGPUソリューションに比べ、1/10以下の省電力化を実現することを目指しています。弾力性と効率性の向上は、今後のテクノロジーの進化において非常に重要です。BTQは、次世代の暗号技術を通じて、安全で持続可能なデジタル社会の実現に向けて着実に前進しています。
詳細については、BTQ AGの公式サイトやプレスリリースをご覧ください。新たな技術の波に乗り遅れないよう、私たちも注目していきましょう。
会社情報
- 会社名
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BTQ AG
- 住所
- Dr. Grass-Strasse, 12 9490 Vaduz, Liechtenstein
- 電話番号
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