第29回岡本太郎現代芸術賞が作品応募を開始
2025年6月30日より、岡本太郎現代芸術賞の作品募集がスタートします。この賞は、その名の通り、現代アートの最前線を切り開くことを目的としており、応募期間は2025年8月31日までとなっています。
この芸術賞が持つ意義は、岡本太郎が43歳のときに執筆した著書『今日の芸術』に由来しています。本書では「時代を創造する者は誰か?」という問いかけがなされており、今日においてもそのメッセージは色あせていません。この半世紀以上の時を経てもなお、多くのアーティストたちに影響を与え続けている岡本太郎。彼の精神を受け継ぎ、現代のアーティストたちにこの問いについて考える機会を提供するのが、今回の賞の目的です。
応募要項について
応募規定に基づいた作品であれば、形式や技法は一切問いません。美術のジャンルを越えて、独自の視点を持った“ベラボーな”作品のエントリーを歓迎します。この“ベラボーな”という言葉は、岡本太郎が好んで使用したもので、常に常識を超えた創造性を求める姿勢を象徴しています。
賞と賞金の内容
受賞者には以下のような賞金が授与されます。
- - 岡本太郎賞: 200万円(1名)
- - 岡本敏子賞: 100万円(1名)
- 上記受賞者には岡本太郎記念館での作品展示機会があります。
また、入選が決定した全ての方には一律10万円が授与されます。この賞金はさらに、各賞に上乗せされる形で支給されます。
審査員について
今回は著名な審査員が集まり、以下のメンバーが選考を行います:
- - 椹木野衣(美術批評家/多摩美術大学教授)
- - 土方明司(川崎市岡本太郎美術館館長)
- - 平野暁臣(空間メディアプロデューサー、岡本太郎記念館館長)
- - 山下裕二(美術史家、明治学院大学教授)
- - 和多利浩一(ワタリウム美術館キュレーター)
- - 福田美蘭(現代美術家、ゲスト審査員)
入選作品の公開
入選および入賞作品は、様々な場面で発表され、2026年1月31日から3月29日にかけて川崎市岡本太郎美術館にて開催される「第29回岡本太郎現代芸術賞展」に展示される予定です。この展示では、来館者による人気投票も実施され、上位者には記念品が贈呈されます。
詳細については、川崎市岡本太郎美術館の公式サイトもご確認ください。
なお、来年度の岡本太郎賞は、事情により休止される予定です。この機会に、ぜひ自身の可能性を試し、岡本太郎の遺志を引き継ぐ新たな作品を世に送り出してみませんか?