「amuca®タイル」の魅力と意義
2024年10月15日から17日まで、東京ビッグサイトで開催される「FaW TOKYO 2024」にて、amuca株式会社が新たに発表するデザインタイル「amuca®タイル」が注目を集めています。このタイルは、廃漁具を再利用する形で制作されており、環境への配慮が求められる現代において重要な意義を持っています。
廃漁具が持つ課題
廃漁具は、無造作に海に放棄されることが多く、海洋環境に深刻な影響を及ぼしています。日本の海には、多くの漁具が漂着しており、このうち59.5%が漁業関連のものであることが環境省の調査で明らかになっています。これらの漁具は、海洋生物を捕獲する「ゴーストギア」となったり、マイクロプラスチックとして生態系に害を与えることから、適切な処理が急務とされています。しかし、塩分や汚れなどの影響でリサイクルは難しく、焼却処理や埋め立てによる環境負荷も大きいのが現状です。
「amuca®タイル」の特徴
そこで登場したのが「amuca®タイル」です。このタイルは、漁網やブイ、ロープといった漁具を粉砕して使用しており、漁具特有の色や質感を生かした製品として生まれ変わります。特に、指定の分別を必要とせずにリサイクルできる点が特徴で、セメント混和剤「Z.E.R.O」を使用することで、異素材をまとめて固化できる利便性があります。
タイルのデザインは、漁具の種類や配置によって多様な表情を持ち、唯一無二のものとなります。さらに、内装材や什器としての利用が広がり、地域のシンボリックな施設においても活用可能です。
環境への取り組み
amu株式会社は、「いらないものはない世界をつくる」というビジョンのもと、使用済み漁具を回収し、新たな価値を生み出しています。展示会では、実際の「amuca®タイル」を手に取ることができ、素材のストーリーやこれまでのリサイクルの難しさを体感できる場となります。また、展示会では、漁具を元にした製品だけでなく、サーキュラーエコノミーの仕組みづくりについても相談することができる貴重な機会です。
最後に
「amuca®タイル」の展示は、漁具由来の素材が持つ新たなデザイン性と、環境貢献の重要性を広く伝える試みとなるでしょう。この新しい試みが、廃漁具問題の解決へとつながることに期待が寄せられています。ぜひ、FaW TOKYO 2024でその目で確かめてみてください。