終戦80年・世界記憶遺産登録10周年記念企画展が開幕
2025年11月25日、京都市右京区にある京都外国語大学の国際文化資料館で、企画展「戦後100年に向けて―若者が語り継ぐ舞鶴の引揚―」のオープニングセレモニーが行われました。この展示は、終戦80年及び「舞鶴への生還」がユネスコの世界記憶遺産に登録されてから10周年という大切な節目を記念するものであり、学生たちが主体となり企画されたものです。
開催の背景
本学と舞鶴市との結びつきは深く、2015年に故クレイグ・スミス名誉教授が世界記憶遺産登録のための英訳を担当したことがきっかけで始まりました。今回の展示会は「若者が語り継ぐ」というテーマを掲げ、本学の博物館学芸員課程の学生がその中心となって運営を行っています。このような取り組みは、後世に向けて歴史をしっかりと受け継いでいくための皆の思いの表れでもあります。
オープニングセレモニーの様子
当日のセレモニーには、舞鶴市の福田豊明副市長、山下美晴前館長など、多くの来賓が出席しました。開会式は厳かに進められ、主催者が挨拶を行った後、福田副市長からもご挨拶をいただきました。セレモニーのクライマックスでは、関係者によるテープカットが行われ、華やかに展示の幕が上がりました。
その後、展示に関して詳しい説明を行ったのは、本学の博物館学芸員課程の学生たちです。彼らは、シベリア抑留や引き揚げの歴史を基に、「平和とは何か」「記憶をどう未来へ繋ぐか」というテーマに対して学生独自の視点から展示を構成しました。
学生による展示解説
セレモニー後に行われた内覧会では、学生たちが実際に展示品を説明し、訪れる方々に歴史的な背景に基づいた情報を提供しました。彼らが悩み抜いて構成した展示空間は、単なる歴史の紹介にとどまらず、訪れた人々に熱意が感じられます。安易に言葉をつけるのではなく、訪れる人たちの心に響けばいいという思いが込められているのです。
計画展の開催概要
本企画展は2026年2月までの長期間にわたり公開される予定で、前期と後期に分かれて開催されます。また、入館は無料で青少年を含む多くの方々に参加していただきたく思っています。展示を通じて、戦争体験のない世代がどのように歴史を受け継ぎ、未来へ伝えていこうとしているのか、その想いを是非感じてほしいと思っています。
開催概要
前期:2025年11月25日(火)~ 12月19日(金)
後期:2026年1月5日(月)~ 2月27日(金)
10:00 ~ 16:00
土曜・日曜・祝日、冬期休暇期間(12/20~1/4)
京都外国語大学 国際文化資料館 4階(第2分館10号館)
無料
本展覧会に関するお問い合わせは、京都外国語大学 国際文化資料館までご連絡ください。メール:siryokan(at)kufs.ac.jp((at)を@に変更)、またはお電話で075-864-8741までお願い致します。