株式会社Study Valleyが新たに投入した「TimeTact探究スマッシュ」は、高校生の探究活動の成果を大学入試において直接提出できる革新的な機能です。この取り組みは、誰もが探究スキルを通じて自分の未来を切り開くための世界を実現するというミッションのもとに行われています。特に、近年増加している探究型入試において、評価が難しいとされていたプロセスを可視化し、高校生が自身の努力や成長を確実にアピールできる場を提供します。
拡大する探究型入試と直面する課題
近年の教育改革に伴い、探究学習の必修化が進む中で、大学入試においても探究活動の重要性が増しています。2022年度から、総合型選抜や学校推薦型選抜の比率が5割を超え、多くの大学が探究型入試を採用していますが、評価プロセスには依然として課題が残ります。例えば、成果物として提出されるポスターや論文からは、生徒の主体的な参与やプロセスが見えにくく、真の能力を正確に測ることが困難でした。また、教員の添削の程度も不透明なため、評価基準が不明確です。高校生にとっても、自身が積み重ねた努力を限られた書類で表現することは難しいものでした。
これまでの高大連携の取り組み
Study Valleyは、長年にわたり探究学習プラットフォーム「TimeTact」を通じて、多くの高大連携プロジェクトを推進してきました。具体的には、大学の研究テーマを高校の授業で活用したり、オープンキャンパスで探究体験講座を提供するなど、様々なアクティビティを展開し、高校生がアカデミックな問いに触れ、生徒自身が探究プロセスを体験する機会を創出してきました。この結果、多くの大学から「TimeTactに蓄積された活動データを入試評価に活用したい」という要望を受け、今回の新サービスが誕生しました。
新機能「TimeTact探究スマッシュ」の詳細
「TimeTact探究スマッシュ」は、高校生が記録した探究活動のデータを志望大学へデジタル形式で直接提出することができるシステムです。具体的な特徴としては、以下の点が挙げられます。他者の評価、主観的な気づき、教員からのフィードバックといった多角的な情報を大学側に提供できるため、評価の透明性が格段に向上します。
- - プロセスの可視化: 最終成果物だけではなく、日々の活動ログや授業でのフィードバック、自己振り返りの結果など、探究の過程を大学へ提供可能です。
- - マッチングの質向上: 大学側では、学生がどのようなテーマに情熱を注いできたかを具体的に把握できるため、アドミッション・ポリシーに適合した学生の選抜が容易になります。
- - 出願の簡素化: 生徒はTimeTact上のマイページから、自身の成果や活動を簡潔に選択し、大学へスムーズにデータを送信できます。
今後の展開と受付について
「TimeTact探究スマッシュ」は、2023年より対応大学の申し込み受付を開始します。なお、対応可能な大学数には制限があり、既に「探究プロジェクト」を提供している大学が優先される形での導入となります。
Study Valleyは今後もこの新機能を通じて、高校における探究学習の評価を充実させ、生徒の探究スキルを活かした進路選択を支援していく方針です。
また、「TimeTact」は探究学習のカリキュラム設計から評価を一元管理できるプラットフォームとして、多くの高校で導入が進んでおり、教員の業務負担軽減にも寄与しています。詳細は
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代表取締役の田中悠樹氏は、経済産業省の研究会委員を務めるなど、教育分野における革新と社会連携の推進に、積極的に取り組んでいます。