環境DNAを駆使したブルーカーボン評価手法の共同開発が始動
環境問題への取り組みが進む中、株式会社フィッシュパスと日本コークス工業の両社が新たなフェーズを迎えています。彼らは、環境DNA分析を活用した「ブルーカーボン創生評価方法」の開発に向けた共創を開始しました。これは、海藻や他の水生生物が持つ環境DNAを解析することで、従来の調査手法の限界を打破し、新たな評価基準を構築しようとする取り組みです。
背景と課題
現在、ブルーカーボンの評価は主に潜水調査や目視観察に依存しています。これらの手法は人的負荷が高く、評価の結果が定性的になりがちです。そのため、実際に事業判断や制度に活用する際の障壁も多く、持続的な投資を得るためには評価手法の信頼性や比較可能性が求められています。具体的には、調査コストや再現性に課題がある中で、評価結果がビジネスに結びつくことが難しい状態が続いていました。
共創の概要
フィッシュパスと日本コークス工業は、この課題を解決するために共創を選びました。彼らが目指すのは、環境DNA分析を利用して、定量的かつ再現性の高い評価モデルを確立することです。
この新たな手法では、海藻などさまざまな生物から環境DNAを取得し、従来の方法を補完する形で、より精度の高い評価が可能となります。これにより、調査にかかる負荷を軽減し、複数の地点や期間にわたって客観的なデータを比較できるようになります。また、社外のステークホルダーに対しても説明性が高まり、評価手法の展開性が向上することが期待されています。
進捗状況と今後の展望
現在、両社はトライアル分析に着手しており、相互に確認しながら技術的な制約や適用範囲の見極めを進めています。課題整理と共創の方向性を模索しながら、具体的な計画を立て、次なるステップとしてPoC(概念実証)フェーズへと進む準備を整えています。
最終的には、誰もが同じ基準で効果を比較し、説明できる評価手法として社会実装を進めたいと考えています。これにより、実証から事業化までが円滑に進行し、全国のさまざまな地域や他の事業者にも展開可能な「ブルーカーボン創生の先進モデル」として発信されることが期待されます。
日本コークス工業株式会社の紹介
日本コークス工業は1889年に創業し、東証プライム市場に上場している企業です。同社は、製鉄や金属精錬に不可欠なコークスの製造・販売を中心に、様々な事業を展開しています。また、カーボンニュートラル社会の実現に向けて、各種CCU技術の研究開発にも積極的に取り組んでいます。今回の共創においては、ブルーカーボンの対象地を提供する役割を担います。
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株式会社フィッシュパスの紹介
フィッシュパスは、全国の河川漁業協同組合と連携し、遊漁券のデジタル化を進めるスタートアップです。環境DNA分析の分野でも築いてきた実績があり、魚類やその他の水生生物の評価に加え、環境アセスメント、藻場再生などのプロジェクトにも取り組んでいます。今回の共創においては、環境DNA分析技術と評価手法の設計・実装を担当します。
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