OKI、位置情報管理システム「SHO-XYZ」を発売
沖電気工業株式会社(通称: OKI)は、新たに「SHO-XYZ™(ショザイ)」というロケーション・在庫管理システムを発表しました。このソリューションは、屋内外を問わず製品や設備品の位置情報をスマートフォンから簡単に追跡できるというものです。販売は2025年3月から始まります。
「SHO-XYZ」は、モノにQRコードやRFタグを貼付し、その情報をスマートフォンで読み取ることで保管位置や在庫情報を一元管理します。このシステムにより、紛失や管理の手間を大幅に削減できることが期待されており、特に製造業や倉庫業などでは悩まされてきた課題を解決に導くアイテムとなります。月額5万円から始められ、コストが課題だった小規模な倉庫や工場でも手軽に導入可能です。
課題解決を目指す「SHO-XYZ」
倉庫作業では、保管場所の記録漏れや誤登録などによって、モノの紛失が日常的に発生しています。特に小規模な倉庫では、人的記憶に頼ることが多く、モノの捜索が必要になると業務に大きな影響が出てしまっていました。さらに、物流業界の人手不足問題も影響し、外国人労働者が増加していることから、多言語対応が求められる場面も増えています。
「SHO-XYZ」はRFタグをRFIDリーダーと接続したスマートフォンから読み取ることで、簡単にモノの保管位置を追跡できます。SaaS型のクラウドシステムとして、WMS(倉庫管理システム)としても機能し、QRコードやバーコードを駆使することで、ロケーションから在庫管理まで一元化できるのが特徴です。多言語対応にも力を入れており、現場に合わせた表現も可能です。
実績と今後の展望
OKIの自社倉庫を使った実証実験では、モノの捜索時間が、SHO-XYZ未導入時に比べ約75%も削減できる実績があります。さらに、このシステムは専用機器を必要とせず、一般的なスマートフォンやRFタグといった市販品を利用するため、導入のハードルが低くなる点も魅力です。
今後は、データ分析機能を強化し、さらなる業務効率化や倉庫の生産性向上に貢献することを目指しています。国内での先行販売を経て、2026年からはアジアパシフィック地域への展開を予定。2025年1月22日から開催される「スマート物流EXPO2025」でもSHO-XYZを展示予定とのことです。
利用料と販売計画
「SHO-XYZ」の利用料は月額5万円からで、引き続き市場のニーズに応じた機能を拡充していく意向です。販売目標は2028年度までに累計13億円を見込んでおり、さらに業界のデジタル化を進めていくことが期待されています。
この新しいロケーション管理システムがもたらす革新に、ぜひ注目したいところです。