株式会社コンクルーがプレシリーズAで1.7億円を調達
株式会社コンクルー(東京都中央区、代表取締役CEO 白澤光純)は、最近、プレシリーズAラウンドにおいてOne CapitalやXTech Venturesなどからの出資を受け、合計1.7億円の資金調達を実施しました。これにより、同社の累計調達額は約2.2億円に達しました。
この資金調達の背景には、現在の日本の建設業界の厳しい現実が影響しています。2024年には、過去10年間で最多となる1,890件の倒産が予測され、その中で92.2%が従業員10名未満の小規模建設会社によるものであるとのデータがあります。特に、深刻な人手不足や高齢化が進む中で、アナログな業務プロセスが多く残る小規模建設会社にとって、デジタルトランスフォーメーション(DX)による業務効率化が急務となっています。
コンクルーは、「小規模建設会社を、世界の主役に。」というビジョンのもと、業務管理クラウド「コンクルーCloud」を提供しています。このプラットフォームは、小規模建設会社のニーズに特化しており、顧客管理や見積作成、工程管理などを一気通貫で行える機能を備えています。これにより、二重管理や基本的な事務作業の手間を省くことで、業務の効率化と生産性向上を図っています。
コンクルーCloudの特徴と機能
「コンクルーCloud」は、主に従業員15名以下の小規模建設会社向けに開発されたAI搭載のオールインワン業務管理クラウドです。そのシンプルで直感的な操作性は、ITに不慣れな方々でも迅速に活用できる設計がなされています。
具体的には、案件管理から協力業者管理まで、様々な業務機能が統合されています。また、無料で提供される協力業者向けモバイルアプリを使うことで、現場と事務所の連携がスムーズになります。AI機能により、紙やPDFの見積書を自動で読み取り、自社用に整形して転記することができるため、作業効率が飛躍的に向上します。
月額約1万円という圧倒的なコストパフォーマンスで、小規模建設会社でも導入が容易となっており、2024年8月の製品リリースから約1年で累計利用者数は2,000名を超えるなど、多くの支持を集めています。
導入企業の成功事例
例えば、株式会社マルセイテックの代表取締役屋比久盛友氏は、「コンクルーCloudのおかげで業務の重複作業が解消され、全社的な効率化を実現しました。業績も142%の成長を遂げ、コンクルーCloudが『日本のスタンダード』になってほしい」と述べています。このように、実際に導入した企業からも多くの好評が寄せられています。
今後の展望
コンクルーは今後、得られた資金を活用して「コンクルーCloud」のAI機能の開発を加速させる方針を打ち出しています。デジタル化を進め、業務プロセス全体の自動化と最適化を目指しており、特に煩雑な事務作業を従来の10分の1に減少させることを志向しています。
また、AIを駆使し、見積書や工程管理、報告書の作成を支援することで生産性向上に寄与することを目指しています。これにより、日本の小規模建設会社や建設業界全体の発展に寄与する次世代インフラの構築を進めていく計画です。
投資家の期待
今回の資金調達にリード投資を行ったOne Capitalの志水優太氏は、「コンクルーが提供する『コンクルーCloud』は、建設業界のデジタル改革を推進する可能性のある非常に優れたプラットフォーム」と高い評価を寄せています。また、XTech Venturesの荻野公平氏も、顧客からの要望に迅速に対応する姿勢を称賛し、今後の成長を確信しています。
終わりに
株式会社コンクルーは、今後も「建設 × AI」をテーマに新たなプロダクトを展開し、日本の未来を担う小規模建設会社の能力を最大化することに挑戦し続けます。これからも建設業界のスタンダードを変えていく存在として、多くの注目が集まることでしょう。