次世代多孔質材料の最前線
2025年6月15日に、株式会社シーエムシー出版から『月刊ファインケミカル2025年6月号』がリリースされます。本号の特集は、次世代材料として注目される「共有結合性有機骨格(COF)」に焦点を当てています。定価は税込7,700円で、当社のECサイトや全国の書店で購入可能です。
COFとは何か?
共有結合性有機骨格(COF)は、金属を一切使用せず、軽元素のみで作られた有機多孔体です。この特性により、COFは非常に高い熱的および化学的安定性を保持し、他の多孔質材料である活性炭やゼオライト、金属有機フレームワーク(MOF)にはない独特の特性を持っています。これにより、電気化学デバイス、触媒、ガス分離、エネルギー貯蔵など幅広い分野での研究が進行中です。
本特集の内容
本特集では、多様な著名研究者が寄稿し、COFに関する最新の研究成果を紹介します。主なトピックスとして以下が挙げられます。
- - 新構造創成とCO2分離回収材の開発
- - ゲスト分子導入によるCOFの電気伝導性の調整
- - CO2/CH4分離に特化したCOF膜の製作
- - 電気二重層キャパシタ電極への応用に関する研究
- - 次世代燃料電池向けプロトン伝導性COF電解質膜の開発
- - ポルフィリンを利用した有機ナノディスクの合成と利用
- - イミン系COFの電気化学的合成や膜形成手法
研究者たちの声
寄稿者の中には、東京科学大学や大阪公立大学、北海道大学、さらには企業からの研究者も名を連ねています。彼らは、COFの技術がもたらす未来を信じ、積極的な研究に取り組んでいます。この特集を通じて、次世代の科学技術に対する期待感が高まることでしょう。
その他のコンテンツ
また、巻末には「トリアジン系機能性化学品」に関する連載第2回(ハロゲン置換-1,3,5-トリアジン誘導体)や、塗料工業の市場動向を分析したマーケット情報も掲載されており、科学・技術分野だけでなく、ビジネスの視点からも興味深い内容となっています。
結論として、COFの最新研究は、今後の科学技術における可能性を広げるものであり、読者はこの特集を通じて新たな知識を得ることができるでしょう。次世代の科学研究における“鍵”となるその技術を、ぜひ手に取ってご確認ください。