Bluetooth® OTA UTPテストモードの革新
ローデ・シュワルツとCeva社が共同で発表したBluetooth® OTA UTPテストモードは、Bluetoothのテスト分野に革命をもたらす最新の技術です。この新たなテストモードは、Bluetooth Low EnergyデバイスにおけるOTA(over-the-air)制御によるテストを可能にし、従来の有線接続を必要とせずに、簡単にデバイスをテストできることを意味します。
新機能の概要
Bluetooth®の次期仕様が近々承認される見込みで、その中でもUTP(Unified Test Protocol)テストモードが重大な新機能として注目されています。このUTPモードを使えば、デバイスを直接接続することなく無線でテスト信号を送信できるため、特に小型で集積度の高いデバイスに最適です。これにより、従来のテスト手法では困難だった封止されたデバイスの評価も容易になります。
テストソリューションの開発
ローデ・シュワルツとCeva社は、この画期的なテストソリューションを開発するために緊密に連携してきました。このソリューションは、Ceva-Waves Bluetooth® Low Energy IPに基づいており、ローデ・シュワルツのR&S CMW無線機テスタをプラットフォームとして機能します。このテストシステムは、Bluetooth® UTPテストモードをサポートしており、既存のダイレクト・テストモード(DTM)も引き続き利用可能です。
小型デバイスにおける利便性
小型で高度に集積されたBluetooth®デバイスの開発が進む中、これまでのダイレクト・テストモードでは、試験機器との接続が難しい状況がありました。この新たなテストモードにより、プロトコルに従った簡素化されたテスト環境が整い、大幅にデバイスのテストが簡単になります。こうした技術により、製品開発者はより迅速かつ正確な評価を行えるようになります。
Ceva社の貢献
Ceva社のワイヤレス技術は、Bluetooth® Low Energy接続機能を集積するために特化したプラットフォームを提供しています。これは、効率的かつ信頼性の高いデータ接続を可能にするもので、一般消費者向けから車載用、スマートホームに至るまで多様な市場で広く利用されています。Ceva社の副社長であるTal Shalev氏は、ローデ・シュワルツとの共同開発がこの業界にとって重要な進展だと述べています。
テクノロジーの未来に向けて
R&S CMW無線機テスタ・プラットフォームは、Bluetooth® Low Energyの測定をシンプルに実行できる機能を備えています。各種テストの自動化と正確な実施が求められる中、この新しいテストモードは次世代Bluetooth製品のテストに不可欠な要素となるでしょう。
ローデ・シュワルツとCeva社は、Bluetooth®コア仕様ワーキンググループでも活動しており、今後リリースされるBluetooth仕様に準拠したテストソリューションを提供することが期待されます。この新しいテストモードは、2025年3月11日から13日にかけてニュルンベルクで開催されるembedded worldで披露されます。
結論
技術革新が進む中、ローデ・シュワルツとCeva社の取り組みは、新たな市場の要求に応える大きな一歩となるでしょう。Bluetooth® UTPテストモードの導入により、今後のデバイス開発とテストが飛躍的に進化することが期待されます。詳細は、embedded worldで直接体験してみてください。