新たなフィッシングキャンペーンの実態
最近、Infobloxの脅威インテリジェンスチームが発表した調査によって、特にEUや国連に関連する機関をターゲットにした新型のフィッシング攻撃が浮き彫りになりました。この攻撃は、組織の調達業務を装った偽メールを使用し、受信者がつい信じてしまう高い信頼性が特徴です。
攻撃の手法とは
このフィッシングキャンペーンは、Adversary-in-the-Middle(AiTM)と呼ばれる手法を用いています。これは、実際に侵害された組織から送信されたメールを利用し、受信者に対してリアルタイムで認証情報を盗み取ります。受信者は日常的に目にする「入札案内」や「プロジェクトファイル」といったもので、すぐに業務の一環として受け入れてしまう状況を作り出しています。
実際のメッセージは、合法的なアカウントから送信されたかのように見えるため、非常に巧妙です。この手法により、攻撃者は組織が通常用いている多要素認証(MFA)の防御策を回避し、実際のアカウントにアクセスすることを可能にします。
攻撃の見分け方は?
受信したメールの中には、偽の締め切りや守秘義務を強調する文言が添えられており、緊急性を醸し出しています。その結果、受信者は慌ててログインし、スムーズに攻撃者の罠にはまってしまいます。このように、攻撃者は通常の業務プロセスを模倣することで、従業員をだまそうとしています。
使用されている手法とツール
攻撃者は、EvilProxyやFlowerStorm、Kali365といった複数のフィッシング・アズ・ア・サービス(PhaaS)を利用していると考えられています。彼らは、休眠状態のWebサイトを利用し、悪質なダウンロードページを展開することが多いです。この手法によって、信頼性を高める一方で、防御側にも特定のヒントを残してしまうことがあります。
Infobloxのバイスプレジデント、Renée Burton氏は「これらの攻撃者は、組織内部のプロセスを利用することで、利用者に信頼をもたらし、認証情報を引き渡させようとしている」と警告します。
セキュリティ対策の重要性
これに対抗するためには、組織内での意識向上が不可欠です。特にフィッシング活動の基盤にあるインフラを早期に把握し、対策を講じることが重要です。DNS脅威インテリジェンスを活用することで、攻撃者が不正なセッションにアクセスする前に、上流でキャンペーンを特定できる可能性があります。
まとめ
今回の調査結果は、企業がどのようにフィッシング攻撃から身を守るべきかを改めて考えさせられるものです。信頼できる情報源からの教育と意識の向上が、これまで以上に求められています。サイバーセキュリティの世界は日々進化しており、企業は常に最新の情報を持つことが求められます。