三菱UFJキャピタル、KAMEREO Internationalに出資
2023年、三菱UFJキャピタル株式会社がベトナムのKAMEREO INTERNATIONAL PTE. LTD.に出資したことを発表しました。この出資は、三菱UFJキャピタルが運営するファンド「三菱UFJキャピタル9号投資事業有限責任組合」を通じて行われました。これは、ベトナム市場の成長ポテンシャルを視野に入れた必然的なステップと言えるでしょう。
KAMEREO社の取り組み
KAMEREO社は、ベトナムの食材流通に革新をもたらすことを目指しています。ベトナムの市場には、日本の農協のような仕組みが欠けており、生産者から飲食店や小売店までの間に多くの仲介業者が存在します。そのため、フードサプライチェーンは非常に非効率で、コストや品質の安定性に課題があります。KAMEREO社は、革新的なテクノロジーと独自の物流ネットワークを活用し、生産者と飲食店、または小売店を直接結びつけるプラットフォームを構築しています。
KAMEREO社は、「Redefine the Food Business」というビジョンのもと、煩雑なサプライヤーとの取引を簡素化し、シェフや経営者が本来のクリエイティブな仕事に専念できる環境を整えるよう努めています。これにより、飲食業界の効率化と競争力向上を図っています。
出資の背景
出資の決定にはいくつかの要因があります。まず、2023年にはベトナムの人口が1億人を突破し、経済成長が著しい一方で、食品流通網にはまだ改善の余地があるという点です。そのため、サプライチェーンの効率化が今後の成長に不可欠であると考えられています。
次に、「KAMEREO社の将来性」です。同社は、川上から川下までを一元管理し、品質や納期を安定させるオペレーションを構築するという高難易度なビジネスモデルで成長を目指しています。これは、急速に変化する市場において非常に重要な要素です。
そして、KAMEREO社のCEOである田中卓氏のエネルギーとその能力にも多大な期待が寄せられています。コロナ禍などの試練を乗り越え、異国で事業を推進してきた彼の実績は、今後の成長を支える重要な要素となることでしょう。
今後、三菱UFJキャピタルは、KAMEREO社の挑戦を支援し、その成長を後押しするために、アジア地域におけるネットワークを活用していく予定です。この連携により、さらなるシナジーを生み出せると考えています。
会社概要
KAMEREO INTERNATIONAL PTE. LTD.
- - 所在地: シンガポール、CENTENNIAL TOWER 3 TEMASEK AVENUE #17-01
- - 設立: 2018年6月19日
- - 事業内容: ベトナム国内の事業者向け食材Eコマース運営
- - ウェブサイト: KAMEREO公式サイト
三菱UFJキャピタル株式会社
- - 所在地: 東京都中央区日本橋2丁目3番4号日本橋プラザビル7F
- - 設立: 1974年8月1日
- - 事業内容: ベンチャーキャピタル事業
- - ウェブサイト: 三菱UFJキャピタル公式サイト
この出資によって、KAMEREO社がさらに成長し、ベトナムにおける食材流通の未来を切り拓いていくことを期待しています。