キャンセル対策の新たな一手
旅行業界や飲食業界では、キャンセルに関する問題が常に存在します。無断キャンセルの増加や、請求業務の手間、さらにはお金が回収できないケースなど、事業者にとっては頭の痛い課題です。そんな中、Payn株式会社が提供する「Payn」は、キャンセル料の請求と回収業務を自動化することに特化したサービスとして注目を集めています。
最近、Paynはダイナテック株式会社のホテル管理システム「Dynalution」との連携を発表しました。この連携により、予約データがAPIを通して自動的にPaynに取り込まれることで、手入力の手間が完全に排除されます。これにより、キャンセル料の請求やリマインド、請求書作成といったさまざまな業務が自動化され、事業者の負担を大きく軽減することが可能になります。
Paynの仕組みと特徴
Paynは、宿泊や飲食店などのキャンセルポリシーを定める必要のある事業者に向けて作られた請求ツールです。2022年3月に業務を開始し、同年10月にはサービスをリリース。宿泊施設や飲食店を中心に広く使用されています。
無断キャンセルや請求に関する問題の解決を目的とし、業務負担の軽減を図ることで、事業者自身がコア業務に集中できる環境を整えることを目指しています。
自動化がもたらすメリット
新たに開始されたDynalutionとの連携は、特に業務の効率化に寄与します。手動でデータを入力する必要がなくなり、すべてのプロセスが自動で行われるため、ミスが減少し、迅速な請求が可能になります。さらに、この機能は2023年10月に獲得した特許技術をもとに実現されており、業界の競争力を向上させる一因となります。
宿泊施設が「Dynalution」を導入している場合、初期費用や月額費用がかからずに利用できるため、事業者にとって非常に魅力的な選択肢と思われます。テクノロジーを活用した業務改善が進む中、宿泊施設だけでなく、飲食業界にも広がることが期待されます。
ダイナテックの取り組み
ダイナテックは、宿泊業界に特化したトータルソリューションの提供を行っており、「Dynalution」や自社の宿泊予約システム「Direct In」を通じて、業界の革新を追求しています。新たに掲げたミッションは「旅をもっと自由に、もっとスマートに」であり、これを実現するための技術革新に力を入れています。
ダイナテックはLINEヤフーグループの一員でもあり、このシナジーを活かしたサービス展開が期待されています。宿泊業界におけるニーズに応えるため、さらなるサービス向上を目指しています。
代表者の背景
Payn株式会社のCEOである山下恭平氏は、横浜市出身であり、ヤフー及び「Cansell」の創業者として知られています。Cansellでは数億円の資金調達を成功させたものの、2020年のパンデミックの影響を受けて事業が厳しくなり、その経験を基にPaynを設立。新たな挑戦を続けています。
まとめ
キャンセル料の請求・回収業務の自動化は、業務の効率化を進め、事業者にとって大きな利点となります。PaynとDynalutionの連携がもたらす新たな価値に注目が集まっている今、旅行や飲食業界の未来にはさらなる可能性が広がっています。