輸送品質の可視化を実現する新しいツールの発表
物流業界におけるセンサリング技術の進展に伴い、アイオーテック合同会社が新しくリリースした輸送品質確認可視化ツール『I-MONGシリーズ』と『ACC-PDシリーズ』が注目を集めています。これらの製品は、輸送中に受ける衝撃や振動、さらには温度や湿度をリアルタイムで管理し、異常が発生した際にも素早く気づけるように設計されています。
I-MONGシリーズの特長
『I-MONGシリーズ』は、マルチユースの「I-MONG」と、温度管理に特化した「I-MONG_T」の二つのモデルで構成されています。特に、I-MONGはモーダルシフト用途に対応しており、GS1標準にも準拠。QRコードを使用して荷情報をシームレスに共有することができ、輸送の質を高めます。また、衝撃情報を荷情報と組み合わせて表示する機能も搭載しており、管理の手間を大きく軽減しています。
簡易的な試験に活用
さらに、I-MONGシリーズは試験確認用途にも活用可能です。PSD(Power Spectrum Density)評価により、数分間の振動をモニタリングした後、数秒でデータをダウンロードできます。このデータは、JIS Z 0200:2023のプロファイルと照合することで、輸送に適した状態かどうかを即座に判断出来ます。
温度管理機能
I-MONG_Tは、温度逸脱時間予測機能を持ち、既存の評価データやシミュレーションデータがなくても使用可能です。冷蔵ボックスに設置するだけで、内部温度が管理温度に到達するまでの時間を正確に予測します。さらに、3つのセンサーを利用することで、ボックス内部の温度差を考慮した高精度な温度管理が実現されます。
ACC-PDシリーズの特長
一方、低G管理用と高G管理用の二つのラインナップを得た『ACC-PDシリーズ』も見逃せません。ACC-PD16Gは加速度範囲が±16Gで、設定しきい値や衝撃作用時間も自由に設定できます。スマートフォンの専用アプリを利用すれば、手軽に監視やデータダウンロードが可能です。長時間動作を可能とし、電池寿命は1年以上。温度範囲は-40℃〜60℃で校正にも対応しています。
精度と信頼性
ACC-PD200Gも同様に特化した機能を持ち、加速度範囲が±200Gに達します。データはCSV形式で記録され、衝撃の発生時刻や加速度情報、GPSデータも含まれています。これにより、衝撃が持続した時間も考慮され、データの信頼性が向上します。
アイオーテックのVision
アイオーテック合同会社は、革新的なセンサー技術を駆使し、高品質なデータをリアルタイムで提供することをモットーとしています。茨城県土浦市に本社を置き、2022年に設立されたこの会社は、特に物流分野においての品質可視化に力を入れています。その技術は衝突試験やひずみ試験ツールなど、幅広い分野で応用されています。詳細は公式サイト(https://www.iotek.jp/)で確認できます。
まとめ
『I-MONGシリーズ』と『ACC-PDシリーズ』のリリースは、輸送品質の向上に向けた重要な一歩となります。これにより、物流業界におけるデジタル化と効率化が進むことが期待されます。今後の製品展開にも目が離せません。