妊活の実態と変化
2017-07-31 16:30:37
近年の妊活実態調査から見える女性たちの変化と意識
近年、妊娠を望む女性たちの間で妊活が重要視されるようになってきました。2017年に行われた調査によれば、妊活に取り組んでいると回答した人は56.1%に達し、年々その意識が高まってきていることが分かります。この調査は「ミキハウス ベビークラブ」の会員を対象に行われ、7794名から有効回答を得ました。
妊活を始める年齢も31.3歳と、以前の調査から見ると若年化が進んでいることが明らかになっています。この年齢は2014年の30.3歳からも若干の上昇を見せていますが、それでも30代前半で妊活を始めるケースが増えていることが大きな特徴です。このことから、妊活への関心が高まり、より早い段階から健康や妊娠への準備を始める家庭が増えていると考えられます。
調査では、妊活を進める中で実施された具体的な取り組み内容についても言及されています。「基礎体温をつける」ことが86.2%にのぼり、「葉酸などの栄養素を積極的にとる」とする意識も66.0%に達しています。また、産婦人科の受診も58.6%の女性が実施しており、以前の調査と比べて全体的に数値が向上しています。
もちろん、妊活には情報が欠かせません。81.6%の方がインターネットを介して情報を得ていると回答しており、医療や妊活に関するサイト、スマートフォンアプリの普及が影響を与えていることが伺えます。特に、同じように妊活を行う者同士での情報共有が、励みや支えになるケースが多いようです。
また、妊活には不妊治療を経験している女性が増えているのが注目されます。2014年には33.9%だった不妊治療の経験率が、2017年には47.0%にまで上昇しました。特に「タイミング法」が多く試みられ、医療機関を介した治療への関心が高まっていると考えられます。
妊活期間中の精神的な負担についても触れる必要があります。約71.8%の女性が妊活中のストレスを感じていますが、これに対して夫からの協力が94.6%と非常に高い割合を示しています。夫婦での協力が、妊活におけるストレス軽減に寄与していることを示す結果となっています。このように、妊活は一人で抱え込むものではなく、周囲の理解やサポートが重要であると言えます。
さらに、経済的な負担も無視できません。調査では54.9%の女性が「1円から10万円」の範囲で費用をかけており、妊活には一定の経済的コストがかかることが明らかになっています。中には300万円以上かけるケースも見受けられ、きちんとしたプランを考えることも重要であると言えます。
吉村泰典医師は、この調査において「31.3歳」という平均スタート年齢が示すように、女性たちの妊活に対する意識が高まったと指摘しています。「基礎体温の記録」や「葉酸の摂取」といった基本的な行動を心がけるようになったことは、理解が深まっている証拠です。彼はさらに、結果の出ないストレスや周囲からのプレッシャー、仕事・経済との両立といった課題に対し、夫や周囲の理解が不可欠であると強調しました。
調査結果は、妊活の実態を知る上で非常に重要です。妊活は決して一人で抱え込むものではなく、パートナーや周囲の支援があってこそ道が開かれることを忘れてはいけません。今後もこのような調査を通じて、妊活女性の実情を理解し、社会が支援していく必要があります。
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