盛岡の甘味の歴史を紐解くテーマ展
盛岡歴史文化館において開催中のテーマ展「甘味 -もりおか・お菓子の記憶-」では、盛岡における甘味の歴史を深く知ることができます。この展示は2025年7月14日まで行われており、江戸時代から現代に至るまでの盛岡の甘味文化を探求しています。
甘味の起源に触れる
日本における甘味の歴史は古く、果物や木の実から始まり、後に漢字が伝来して「果子」や「菓子」と名付けられました。展示の前半では、盛岡藩内で栽培されていた植物の資料が紹介されています。特に1735年に作成された「産物書上留帳」では、盛岡藩内の植物の品種や果実に関する詳細が記録されており、当時の人々の食文化を垣間見ることができます。
江戸時代の藩主の食文化
盛岡藩主・南部家が享楽していたお菓子についても焦点が当てられています。特に、南部利敬が描いた「菓子図」は、当時の菓子文化を知る手がかりとなります。描かれたお菓子には「松風」や「ようかん」といった多様な種類があり、これらがどのような場面で楽しまれていたのか、想像をかき立てられます。
大正時代のお菓子文化
さらに、明治から大正時代にかけての盛岡のスイーツに関する記録も展示されています。贈答品に使われた「黄精飴」や「豆銀糖」などの名称が残されており、現在でも親しまれているお菓子が多いことが確認されています。これにより、盛岡での甘味が流行し、変化してきた様子が見えてきます。
菓子木型の美しい世界
また、干菓子や生菓子を作るための道具「菓子木型」の展示も行われています。木型には多様な模様が刻まれており、作品の美しさは目を引きます。これらの道具を通じて、甘味が持つ文化的な側面にも触れることができます。
もりおか歴史文化館の魅力
この展示は、もりおか歴史文化館という地域の歴史を伝える重要な場所で開催されています。館内は一階が無料で、盛岡の祭りや観光情報が紹介され、二階では盛岡藩やその歴史に関する資料展示が行われています。
所在地は岩手県盛岡市内丸1-50で、詳しい情報は
公式ウェブサイトをご覧ください。
ぜひ、盛岡の甘味の歴史を改めて体感してみてはいかがでしょうか。これを機に、盛岡のお菓子を味わう楽しさと共に、その深い文化を知ることができるでしょう。歴史を感じさせるこの展示は、甘味だけでなく、盛岡の地域文化も再認識できる機会となります。