高砂市が始める新たなリユース事業で廃棄物削減を目指す取り組み

高砂市とおいくらが連携

兵庫県高砂市が、株式会社マーケットエンタープライズが運営するリユースプラットフォーム「おいくら」との新たな提携を発表しました。この取り組みは、2025年10月1日からスタートし、地域の廃棄物削減と循環型社会の形成を目指しています。高砂市の市長、都倉達殊氏は、地域社会の課題解決に向けた一環としてリユース事業の重要性を強調しました。

背景

高砂市では既にエコクリーンピアはりまを通してリユース事業を展開しており、ベビー用品などのリユース促進に努めています。しかし、実際にはまだ廃棄物として処理されている中にはリユース可能な品物が多いという課題があります。そのため、新たなリユース施策を導入し、市民に対してその重要性を周知する必要があったのです。

マーケットエンタープライズも、リユース事業を中心とした活動を展開しており、これまで「持続可能な社会を実現する」というビジョンを掲げ、多様なSDGsに関連する取り組みを行ってきました。その中で、高砂市との協力が実現しました。

「おいくら」って何？

「おいくら」は、不要品を売りたい人が手軽に査定を依頼できるリユースプラットフォームです。査定を希望する方が「おいくら」を通じて依頼をすると、全国の加盟リユースショップから一括査定が受けられ、買取価格を比較できます。これにより、過去には約155万人が利用するなど多くの支持を得ています。

高砂市の課題と解決策

高砂市では毎月1回、指定集積所に粗大ごみの回収を実施していますが、大型品の搬出は市民が行う必要があります。「おいくら」を利用すれば、自宅の中まで査定士が訪問し、引き取りまで行ってくれるため、重い物や大型品でも手軽に扱うことができます。また、家電リサイクル法対象の製品でも、まだ使えるものであれば買取可能です。

市では、不要品の売却と受け渡しが最短で当日に行えるため、市民にとって非常に便利なサービスとなっています。しかも、この取り組みは市の費用負担がないため、実質的に市民にとってメリットの多い仕組みです。

今後の展開

2025年10月1日、水曜日に高砂市のホームページに「おいくら」に関する情報が掲載され、直接不要品の一括査定申し込みが可能となります。この新たな試みにより、高砂市は循環型社会の形成が進むことが期待されています。行政と民間が協力することによって、廃棄物処理量の削減や市のコスト削減にも寄与するでしょう。

この取り組みを通じて、地域住民が「廃棄ではなくリユースする」という選択肢を意識する機会を増やし、リユースへの関心を高めることができます。高砂市と「おいくら」の協力によるこの施策が、持続可能な社会の実現へとつながることが期待されます。

高砂市の魅力

高砂市は自然に恵まれ、歴史と文化が豊かな地域です。昔ながらの町並みや蔵が点在し、地域の伝統が息づいています。また、加古川と瀬戸内海にも近く、交通の便が良いことも特長です。市内には多くの企業が立地し、「ものづくり」の街としても知られています。市民の暮らしと共に、持続可能な発展を目指す高砂市の新たな取り組みは、多くの注目を集めています。