アニコム損害保険とAIの新たな取り組み
ペット保険市場で15年連続シェアNo.1を誇るアニコム損害保険が、電話対応業務の効率化を図るために、業務高度化AIアシスタント「PKSHA Speech Insight」を導入しました。このAIがどのように業務を変革し、顧客満足度を向上させているのか、その背景と成果について探っていきます。
導入の背景
アニコム損害保険は、ペット保険という新しい領域で急成長を遂げており、それに伴い契約件数が増加しています。この市場成長により、同社のコンタクトセンターへの問い合わせも増え、特に電話対応の負荷が課題となっていました。この状況下、顧客満足度を向上させるためには、応対品質を高めつつ業務の効率化を図る必要がありました。
そこで、アニコム損害保険は、PKSHAのAIソリューション「PKSHA Speech Insight」の導入を決定しました。このツールは、通話内容の自動書き起こしや要約機能を実現し、業務の効率化を図るものです。実施から約1ヶ月半にわたって検証を行い、導入の決定に至りました。
導入概要と成果
アニコム損害保険では、特に受電後のアフターコールワーク(ACW)の効率化に焦点を当て、これにより工数を37%削減する目標を立てました。これを実現するために、通話内容の自動書き起こし機能を活用し、必要な情報を迅速に検索できる体制を整えました。
実証実験の結果、ACWの処理時間が従来より大幅に短縮され、顧客対応の効率が向上。また、導入の翌月には目標の応答率90%を達成することができました。この成果により、オペレーター一人ひとりが後処理時間を意識し、CPH(1時間あたりの受電件数)の上昇にも繋がっています。
今後の展望
アニコム損害保険は、今後もこのAIアシスタントを活用した業務の定着を進めることで、さらなる効率化と電話の応答率向上を目指しています。また、オペレーターの応対品質をリアルタイムでモニタリングする「応対品質ダッシュボード」の運用も検討。これにより、顧客満足度のさらなる向上を図っています。
PKSHA Communicationは、AIソリューションの精度と価値を高め、顧客の事業成長に伴走する姿勢を貫いています。今後は、AI導入による効果を最大限に活用し、多様なニーズに応じたカスタマイズによるサポートを行っていきます。
まとめ
アニコム損害保険の「PKSHA Speech Insight」の導入は、業務効率と顧客満足度の両方を高める新たな試みです。AI技術の活用により、未来の顧客対応がどう変わっていくのかに注目が集まります。これからの動向から目が離せません。