haccobaが新たな定番酒「zairai」シリーズを発表
2023年、株式会社haccobaが新たに発表した「zairai」(在来)シリーズが、日本酒の新たな潮流を築こうとしています。福島県南相馬市に本拠を置くhaccobaは、伝統的な酒づくりの知恵と現代の技術を融合させ、地域の資源を最大限に活かした魅力的な日本酒を創出しています。新シリーズの第1弾として、日本草木研究所との協力の元、福島の山に自生する在来素材を使用した「zairai [forest]」が登場。
この新しいお酒は2024年の12月14日から販売される予定です。
在来素材による新たな発酵文化の探求
かつて日本では、各家庭が手作りの酒「どぶろく」を楽しむ文化がありました。しかし、明治時代に酒づくりが免許制された結果、自由な酒づくりが難しくなりました。haccobaはこの制約を乗り越え、かつての自由な酒づくりを再現することを目指しています。この新シリーズ「zairai」は、あらゆるジャンルや原料を超えた酒づくりを通じて、つくる楽しさを再確認する試みです。
“zairai [forest]”の魅力
「zairai [forest]」は、福島の大原林業の水野さんが管理する山の在来素材を多様に組み合わせて醸造されます。具体的には、カヤの枝葉、アブラチャンの枝、ヨモギの花、杉のぼっくりなどを使用し、これらをお米と共に発酵させます。最初に口にすると、穏やかで白桃を思わせる香りが広がり、清涼感を感じる後味が特徴です。また、使用するお米には整理された亀の尾の自然栽培米を使用し、その味わいが体にじんわりと馴染むような深い味わいを生み出しています。
販売予定価格は2,420円(税込)、内容量は500mlとなっています。公式オンラインストアであるhaccobaのサイトでは、詳細が確認可能です。
デザインとネーミングに込めた思い
この新商品には、デザイナーの岩谷洋平さんが手掛けた独自のラベルデザインが施されており、自然の「土」をモチーフにしたものです。haccobaを象徴する緑のボトルが草木をイメージさせ、まるで大地からその草木が生えているような印象を与えます。商品名の「zairai」は、そのまま「在来素材」を指し、英語の「forest」は副原料が森から採れたことを示しています。haccobaは、ただの日本酒を超え、地域に根ざした新たな文化を創り出すことを目指しています。
多様な文化を持つhaccobaについて
haccobaは2021年に福島県の小高に酒蔵を設立以来、地域文化と自由な酒づくりを取り入れ、固有の素材を活かした新しい形の酒を提供しています。震災後、歴史的に自由だった日本の酒づくりを復活させるため、地域の人々と協力し合い、自律的な経済循環を促進しています。今後もhaccobaは、酒を通じて地域文化の魅力を発信し続けることでしょう。
新たな定番酒「zairai」が、どのように日本酒の新たな魅力を引き出すのか、ぜひその味を楽しみに待ちましょう!