新たなブランド『MUNIものがたり』の誕生
1946年に創業した名古屋市の家具店「株式会社 鈴屋」が新たに立ち上げたブランド、『MUNIものがたり』。このブランドは、壊れた家具を修理することを通じて、私たちの生活に深く根付いた「思い出」を再生することを目指しています。
ブランド名の意味
『MUNIものがたり』という名称は、“唯一無二”をイメージしており、詩的な表現が感じられると同時に、各家具が持つユニークさを表しています。家具には、それぞれの家庭での歴史や感情が詰まっており、その大切な「指紋」や「年輪」を受け継いでいこうという思いが込められています。
家具修理サービスの背景
家具を愛用している多くの人々が、使い込んだ家具に愛着を抱く一方で、壊れてしまった際には思わぬ悲しみに触れています。時には、それらの家具を手放さざるを得ない状況もあるでしょう。こうした中で、鈴屋は家具の修理サービスを提供する「修理工房」を設立することになりました。これは、愛着のある家具を手放すことなく、再び日常生活に取り入れるための手法です。
修理工房の取り組み
『MUNIものがたり』の修理工房では、様々なタイプの家具の修理とリメイクを行い、古い家具に新たな命が吹き込まれる様子が見られます。そのプロセスでは、思い出を大切にしつつ、家具を再利用することでサステナブルな社会を意識しています。たとえば、漆座卓を例にすれば、その赤い模様を残しつつ、全体を漆で新しく塗り直すなど、個々のニーズに合ったカスタマイズも可能です。
公式サイトとその活用
2023年10月にオープンした公式サイト(
MUNIものがたり)を通じて、全国から修理依頼を受け付けており、さらに、ブランド独自のオリジナル商品も販売しています。これにより、消費者は新たな商品の購入を通じて、自分のライフスタイルに合わせた思い出の品を持ち続けることができるのです。
社会貢献への取組み
『MUNIものがたり』は、家具修理をただのサービスとするだけでなく、地域への貢献にも注力しています。2024年3月1日からは能登半島地震で壊れた家具を無償で修理する支援プロジェクトをスタートさせる予定です。この取り組みは、思い出のある家具を持つ方々にとって、新たな希望となることでしょう。
未来へのビジョン
「MUNIものがたり」は、ただ家具を修理するだけではありません。それは、使い続けられる家具を通じて、暮らしの中にある「物語」を再生し、次世代へと受け継いでいく取り組みでもあります。これからの生活に『MUNIものがたり』を取り入れ、大切な思い出を共に育んでいくことの大切さを伝えることが、私たちの使命です。