コロナ禍で押し上げられたキャッシュレス決済の現状と願望

新たな決済形態としてのキャッシュレス

新型コロナウイルスの影響は、私たちの生活様式を大きく変えました。中でも、現金からキャッシュレス決済への移行が顕著に見られます。Office Withが実施した最近の調査によると、なんと85％の人々が前年よりキャッシュレス決済を利用するようになったと回答しています。この変化は、果たして一時的なものなのか、それとも新しいスタンダードとなるのか。

調査結果のハイライト

調査は2020年11月13日から15日の間に行われ、515名の男女が対象となりました。彼らに1年の間でのキャッシュレス決済の利用増を尋ねたところ、438人（約85％）が「増えた」と回答しました。一方、キャッシュレス決済の具体的な利用手段については、次のような結果が出ています。

- クレジットカードを使っていると答えたのは259人（50％）。
- 電子マネーを使っている人は135人。
- QRコード決済は122人が利用。

このように、まだまだ現金払いが主流の中、キャッシュレスは確実に人々の選択肢に入り込んでいることが見て取れます。

今後のキャッシュレス導入希望場所

興味深いのは、キャッシュレス決済を今後導入してほしい場所についての回答です。最も多い反応は、「病院や調剤薬局」というものでした。44％もの人がこの場所でのキャッシュレス対応を望んでおり、特に体調が優れない時に現金払いを避けたいという心理が影響しているのでしょう。

他にも、役所や自動販売機、さらには「祭りの屋台」や「学校の集金」といった場面での導入も期待されています。こういった意見は、キャッシュレスの利便性をより多くの場面で享受したいというニーズが強まっていることを示しています。

決済手段の多様化とその影響

キャッシュレス決済の選択肢は多岐にわたりますが、クレジットカード派とQRコード決済派の狭間には摩擦も見られます。「QRコード決済がメインの店舗でクレジットカードが使えるようになってほしい」といった声も多く、店舗側の対応が追いついていない現状があります。

現に、「カード払いに対応していないお店には行かない」という意見も増加の一途を辿っています。企業にとっては、どの決済手段を導入するかが今後のビジネスにおける重要な課題となるでしょう。

また、既存の決済システムも進化しており、様々な決済方式に対応可能なシステムが次々と登場しています。このように、今後はより多くの選択肢がユーザーに提供されることが期待されます。