いみずサクラマスをさばく新たな郷土料理の挑戦
1月18日(土)、富山県射水市で「日本さばける塾 in 富山」が開催され、8組の親子が参加しました。これは、地域の海洋の変化や魚の歴史を学び、実際に魚をさばく体験を通じて日本の食文化を次世代に繋ぐ取り組みです。このイベントは、日本財団の「海と日本プロジェクト」の一環として行われました。
イベントの概要
イベントでは、参加者が実際にいみずサクラマスをさばき、料理する体験を中心に進められました。参加者はまず、射水市の「土屋鮮魚店」を訪れ、旬の魚や地域の海の現状について学びました。次に、射水市で養殖が進むいみずサクラマスについての座学が行われ、参加者はその特徴や取り組みについての理解を深めました。
鮮魚店での学び
参加者が最初に向かったのは、射水市の「土屋鮮魚店」。ここでは、旬の魚の仕入れについてや、近年の魚種の変遷について説明を受けました。土屋さんは「漁場が近く、新鮮な魚を安価で手に入れられる」とアピールしつつ、魚の種類やサイズの変化も紹介しました。特に、昔は豊富だったサケやマスの減少については、参加者たちに強い印象を与えました。
いみずサクラマスの学び
次に、堀岡養殖漁業協同組合の酒井さんから、いみずサクラマスについて学びました。富山県の名産品でもありつつも、近年は漁獲量が減っている現状に、一層の意識を高めました。酒井さんは「富山のおいしいサクラマスを未来へ残したい」と力強く語り、参加者たちにその重要性を伝えました。
魚をさばく体験
最後に、養殖のいみずサクラマスを実際にさばく時間が設けられました。講師の東海さんが三枚おろしの手順を丁寧に説明し、子どもたちは興味津々で魚に挑戦しました。初めは戸惑う場面もありましたが、次第に歓声が上がり、驚きと楽しさに満ちた時間となりました。自分たちがさばいた魚を料理し、試食する場面では、皆が満足の笑顔を浮かべていました。
参加者の声
参加した子どもたちは、初めての魚さばきに喜びを感じた様子で、「お刺身がこんなに美味しいとは!」と驚いていました。また、保護者からも「プロの指導を受けられ、子どもに教える自信がついた」との声が上がりました。
新たな郷土料理の創作
イベントの締めくくりとして、参加した親子は、いみずサクラマスを使用した新たな郷土料理の考案に挑戦します。最も優れた料理は、後日IMATOでメニューとして提供される予定です。この経験を通じて、地域の食文化の重要性や海の恵みへの感謝を再認識しました。
「日本さばける塾 in 富山」は、ただの料理教室ではなく、海と人をつなぐ貴重な機会を提供する場となっているのです。このような取り組みが、未来の担い手たちにどのような影響を与えるのか、今後の展開が楽しみです。