不登校の子どもたちがカフェを運営！「かろーぐカフェ」がオープン

不登校の子どもたちがカフェを開く理由

新年度が始まり、多くの子どもたちが新たな学校生活に向けて期待と不安を抱いています。特に不登校の子どもたちは、その不安が非常に大きいものです。そんな中、大阪府吹田市に拠点を置くNPO法人「ここ」が運営するフリースクールの生徒たちが、自らの手でカフェをオープンさせる取り組みが注目されています。「かろーぐカフェ」という名前で知られるこのカフェは、フリースクールここ淡路校の生徒たちがメニューの開発から運営までを行うことで、自己肯定感を高めるための場を提供しています。

「かろーぐカフェ」の誕生

「かろーぐカフェ」は、過去に多くの事例があるいじめや虐待、貧困、発達障害、家庭内暴力など、さまざまな背景を持ち不登校となった子どもたちの活動の一環として、2021年に始まりました。これまでに60回以上のカフェをオープンしてきた彼らが、2023年4月28日（月）には新年度のスタートを迎えて再びカフェをオープンします。

この取り組みによって、不登校の子どもたちはメニューを考案し、試作を重ねることで、単に飲食を提供するだけではなく、自己表現やチームワーク、そしてビジネスの基礎を学ぶ貴重な体験をしています。

背景と目的

2023年の新年度、文部科学省の発表によると、不登校の子どもたちの数は過去最多の346,482人とのことです。学校に行けないことで自己評価が低下し、社会とのつながりを持つことが難しくなってしまうことは、非常に厳しい現実です。こうした背景を受け、「かろーぐカフェ」では、子どもたちが他者に必要とされる経験を通じて、自己肯定感を取り戻すことを目的としています。

活動内容

カフェでは、子どもたちが自らの意思でメニューを開発し、どのように料理を提供するかを考えます。仕入れや価格設定、接客、売上計算といった全プロセスを通じて実社会に近い体験をすることができます。これにより、彼らは社会に出た際にも役立つスキルを身につけることができます。

カフェオープンイベント

新年度に合わせて、登校が不安な親子のためのイベントとして「かろーぐカフェ」のオープニングを行います。カフェはフリースクールここ淡路校の1階に位置し、4月28日の12:30から14:30まで開かれます。この機会に多くの方々にフリースクールの取り組みを知っていただき、交流を深めることが期待されます。

結び

不登校の問題は、子どもたちの未来に影響を及ぼす深刻な課題です。しかし、この「かろーぐカフェ」を通じて、不安を抱える子どもたちが少しでも楽しく、安心して自己表現できる場を提供していくことを通じて、「誰もが受け入れられ自立できる」社会の実現に向けて取り組んでいきます。今後もこの活動が広く社会に認識されることを願っています。