日本初のソブリン・サイバーセキュリティ・プラットフォームの誕生
日本サイバーディフェンス株式会社(以下、NCD)は、2025年に向けて新たなサイバーセキュリティの基盤を築くべく、総額10億円の資金調達を実施しました。この資金は、インキュベイトファンド、MPower Partners、DBJキャピタルからのシードラウンドにて調達されたものです。これにより、NCDは「MIJXDR」という名の日本初のソブリン・サイバーセキュリティ・プラットフォームの開発を加速し、国内外でのサイバーセキュリティへの期待が高まっています。
サイバーセキュリティの必要性
サイバー攻撃が増加し、特に国内では2024年に観測された攻撃パケットは約6,860億件に達しました。日本では現在、サイバーセキュリティソリューションの約95%が海外製であるため、国産のソリューションが強く求められています。経済産業省も2035年までに国内のサイバーセキュリティ市場を3倍に拡大する方針を示しています。
NCDはこのニーズに応え、国家インフラの保護や経済安全保障を目的としたプラットフォームを開発し、リアルタイムのアクティブディフェンスを提供します。これにより、利用者は安全なデジタル環境での業務を推進することが可能になります。
MIJXDRの特徴
「MIJXDR」は、以下の特徴を備えています:
- - 政府方針に基づく防御機能:重要インフラや公共部門に特化した仕様。
- - 高度な脅威検知機能:持続的標的型攻撃(APT)やランサムウェアに対するリアルタイム監視。
- - 24時間体制のサポート:AIを活用した自動化されたSOCがサポート。
- - 官民連携を重視:各種規制機関やISAC、CSIRTとの統合を前提とした設計。
- - プライバシー重視のコンプライアンス:国内法に則った運用。
- - 主権型アーキテクチャ:国内で全てのプロセスを一貫して行う。
このプラットフォームは、金融、製造業、中小企業といった幅広い分野に対応できる能力を持ち、サプライチェーン攻撃など特定の脅威にも高い防御能力を発揮します。
今後の展望
NCDはこのプラットフォームの正式ローンチを2025年に予定しています。この取り組みを通じ、日本のサイバーセキュリティの未来に貢献し、企業や社会への啓発活動を進めるとともに、次世代のサイバーセキュリティ人材の育成に力を注ぎます。NCDは、メイドインジャパンのサイバーセキュリティ技術を国際標準にすることを目指し、世界トップクラスのアドバイザーと連携しながら、国内のデジタル基盤の強化に努めて参ります。
投資家からのコメント
今回の資金調達に関して、各投資家からも高い期待の声が寄せられています。
- - 【インキュベイトファンド 代表パートナー ポール・マクナーニ】は、NCDが構築する主権型サイバーセキュリティ基盤の重要性と、サイバーセキュリティ人材不足の課題解決に寄与するビジョンを称賛しました。
- - 【MPower Partners 代表者 村上由美子】は、NCDが世界水準のインフラ構築に貢献できることに期待を寄せています。
- - 【DBJキャピタル 代表取締役社長 倉林進】も、NCDが官民の安全確保を推進するプレイヤーとして存在感を増していることを強調しました。
企業の成長と採用
今後、NCDは事業成長に向けた採用活動を強化する方針です。サイバーセキュリティ業界の未来を切り開く人材を求めています。
企業概要
NCDは、2017年に設立され、東京都千代田区に本社を構えています。サイバーセキュリティ監視やインシデント対応、脅威インテリジェンスを主な業務とし、今後も日本国内外の安全保障に貢献することを目指して努力しています。