トラムシステムがAIバーチャルエージェントを導入
愛知県名古屋市に本社を構えるトラムシステム株式会社は、自社のコンタクトセンターにAIバーチャルエージェント「Zoom Virtual Agent」を導入することを発表しました。この新しい取り組みは、2026年2月に本運用を開始する予定です。この導入は単なる業務効率化やコスト削減を狙ったものではなく、企業と顧客との新しい接点(CX)をどのように生成し進化させるかを模索するためのものです。
トラムシステムの課題とは?
トラムシステムは法人向けの音声通信サービスやクラウドPBX、さらにはクラウドコンタクトセンターを提供していますが、自社のヘルプデスクにおいて顧客からの問い合わせも受け付けていました。初期の段階では、BPO(ビジネスプロセスアウトソーシング)サービスを利用し、問合せの多くを外部に依存していました。
しかし、その運用体制ではオペレーターによって応対の品質が異なり、一般的なFAQに対する対応が徹底されていない課題が浮き彫りになっていました。特に、エスカレーション時に情報の伝達が不十分で、顧客に何度も同じ説明を求めるような事態が発生しており、これが顧客体験を損なっていました。
Zoom Virtual Agentの導入の意味
こうした背景から、トラムシステムはAIバーチャルエージェント「Zoom Virtual Agent」を導入することに決めました。このシステムは、FAQやユーザーマニュアルを元に自動で問い合わせに応じることができる自然言語処理AIです。このAIを活用することで、オペレーターを介さずに自動応答することが可能になり、専門的な判断が必要な場合のみ人間のオペレーターにエスカレーションされます。
エスカレーションの際も、過去のやり取りは事前に要約されて引き継がれるため、オペレーターは情報を迅速に把握することができ、顧客応対の質と効率が共に向上します。これにより、トラムシステムは「人に依存しない一次受付」体制へと移行していく計画です。
経営視点の確立と将来展望
AIを活用したコンタクトセンター向けのソリューションは世の中に増えていますが、トラムシステムがZoom Virtual Agentを選んだのは、業務改善にとどまらず将来的なAIの進化を見越した経営判断からです。代表取締役の梶田は次のように述べています。「今後はAIが自律的に顧客に寄り添い、提案を行うエージェンティックAIの時代が来ると考えています。そのためにも、Zoomが持つ開発体系と市場への適応能力が非常に重要です。」
コスト削減と業務効率化へ
Zoom Virtual Agentの導入により、トラムシステムは年間約100万円のコスト削減を見込んでいます。また、業務負荷の軽減とともに、より高付加価値な業務へと社員のシフトも期待されています。今後は音声対応に加え、チャット対応にも拡張しオムニチャネルでの顧客対応を実現する計画です。
これらの取り組みを通じて、トラムシステムはAIエージェントの利活用範囲を広げ、将来的には自社のノウハウを顧客サービスとして提供することも検討しています。
その他の情報
Zoomは、ビデオコミュニケーションやAIを活用した様々な顧客接点ソリューションを展開しているグローバル企業です。その中で、Zoom Virtual Agentは時間効率を大幅に改善するツールとして注目されています。
トラムシステムは、法人向け通信サービスを中心に、エンタープライズ向けの導入支援に注力しており、今後も通信業界におけるリーダーとしての地位を確立していくことでしょう。