IDP Educationが生理用品設置を推進する理由
世界中で受験者400万人を超える英文テスト、IELTS(アイエルツ)を主宰するIDP Educationは、生理に関する新たな取り組みを発表しました。これは、生理を経験する女性にとって受験時のストレスを軽減し、より快適な試験環境を提供するための施策です。
生理用品ボックス「せりぽん」の導入
IDP Educationは、株式会社LAQDAが推進する「LAQDAプロジェクト」との連携を強化し、全国の11か所で運営されているIELTS試験会場のトイレに生理用品ボックスを設置します。このボックスは「せりぽん」と呼ばれ、受験生がいつでも無償で生理用品を利用できるように配慮されています。試験会場は女子トイレ、特に手洗い場に設置されるため、瞬時にアクセスできるのが大きな特徴です。
受験生のストレスを軽減
IELTSの試験は非常に厳格であり、受験中は生理用品などの個人アイテムを試験官に預けなければなりません。このような事情から、生理のトラブルは受験生にとって大きなストレスの要因となり得ます。特に、多く場合、生理が予想外に始まることがあり、そのたびにストレスがかかることが考えられます。これに対処するため、IDP Educationは「せりぽん」の導入を決断しました。
DEI(多様性、公平性、包括性)の実践
IDP Educationでは、DEI(多様性、公平性、包括性)を重視しており、特に障害のある方や特別な事情を抱える方々への配慮を欠かしません。生理用品設置は、この取り組みの一環として重要な位置を占めています。IDPの市場開発を行う市川智子さんは、「生理に悩む方々が試験に臨む際の余計なストレスを軽減することで、より公正な受験環境を整える」と述べ、 LAQDAプロジェクトとの協力を評価しています。
環境作りへの努力
IDPでは、試験会場だけでなく、社内でも生理に関する問題を考える機会を設けています。勉強会やワークショップを通じて、受験生が快適に試験を受けられるよう心がけています。
また、IDPは東京や大阪の試験センターに生理用品を常設し、地方試験会場への持参にも力を入れています。このようにして、実際に受験生から得たフィードバックを活かして、随時サービスを改善していく方針です。
結論
「困った」事を感じる受験生と寄り添う取り組みは、全ての受験者にとって平等な機会を提供するための第一歩です。IDP Educationは今後も、このような施策を拡充し、受験生の夢を応援し続けるでしょう。