甘利俊一氏が近未来金融システム創造プログラムのシニアアドバイザーに就任
2023年、文化勲章を受章し、東京大学の名誉教授および理化学研究所の栄誉研究員である甘利俊一氏が、株式会社Finatextホールディングスが主催する「近未来金融システム創造プログラム」のシニアアドバイザーに就任したことが発表されました。このプログラムは、2017年にスタートし、次世代の金融インフラ育成を目指しています。
甘利氏は、日本を代表する数理脳科学者であり情報科学者です。彼が確立した情報幾何学は、AI技術やビッグデータ解析、統計学など広範にわたる分野でのデータサイエンスの基盤として高く評価されています。特に1960年代には、機械学習の重要なアルゴリズムを定式化し、AI研究のパイオニアとしてその名を知られるようになりました。
プログラムの背景
「近未来金融システム創造プログラム」は、急速に進化するテクノロジーが金融業界に与える影響を研究するために設計されています。このプログラムでは、参加者が金融の新しい姿を理解し、技術を用いて社会システムをデザインする能力を育成することを目的としています。
このプログラムにおける甘利氏の役割は、これまでも機械学習やAIに関する講義を担当し、今後はシニアアドバイザーとして全体の学術的監修を行うことです。
統括責任者である赤井厚雄氏は、甘利氏が偉大なAI研究のリーダーであることから、参加者や修了生にとっても大きな価値があるとのコメントを寄せています。彼は、金融とAIからの知見を引き出し、未来の金融システムを構築する力をつけることに尽力しているとのことです。
近未来金融システム創造プログラムの内容
このプログラムでは、AIやビッグデータ、ブロックチェーンなど、最新の技術革新を取り入れた教育が行われています。この内容は、未来に向けた新しい金融市場やシステムを支えるための知識や技術を提供します。さらに、受講生は金融システムの背後に隠れた多様な課題にも直面し、それに取り組むスキルを磨くことができるのです。
これまでに、約500名以上の学生や社会人がこのプログラムを受講しており、彼らは新しい金融の形を理解し、未来のリーダーとして羽ばたく準備を整えています。
Finatextグループの目的
Finatextグループは「金融を“サービス”として再発明する」というミッションの下、次世代の金融インフラを構築するフィンテック企業です。主に、ユーザー視点から金融サービスを再考し、様々なパートナーと共に新しいサービスを開発することを目指しています。協力する各企業の取り組みは、金融をより身近な存在にするための革新に貢献しています。
甘利俊一氏の新たな役割によって、「近未来金融システム創造プログラム」がどのような新しい展望を開くのか、期待が寄せられています。彼の専門知識と豊富な経験が、次世代の金融リーダーたちにどのような影響を与えるのか、今後の展開に注目が集まります。