TOWINGの挑戦
2021-12-20 10:00:12

次世代アグリテック「TOWING」が目指す宇宙農業と循環型農業の未来

次世代アグリテック「TOWING」が描く農業の未来



名古屋大学から生まれたスタートアップ「TOWING」が、革新的な農業技術を駆使して循環型農業の発展及び宇宙農業の実現を進めている。

TOWINGが取り組んでいるのは、高機能ソイルと呼ばれる人工土壌を使用した「宙農」という次世代作物栽培システムの開発・販売である。この技術は、植物の炭化物に微生物と有機質肥料を加えたもので、独自の管理方法で栽培に適した土壌を迅速に作ることができる点が大きな特徴だ。一般的な土壌作りには数年かかるところ、高機能ソイルなら僅か1ヶ月で完成するという。

この人工土壌の強みは、三つのかけられた技術にある。第一に、有機質肥料を効率的に無機養分へと転換させる能力。第二に、廃棄物を利用して炭素固定や吸収効果が期待できること。そして第三に、持続可能な農業を実現するための土壌管理技術が確立されていることだ。

2030年には世界人口が97億人に達すると推計されており、食料需要は2021年の1.7倍に増加すると予想されている。このような背景から、TOWINGは環境に優しい効率的な食料生産を目指し、持続可能な農地の拡大に貢献していく計画だ。

また、TOWINGの目指すビジョンは地球上だけにとどまらない。2050年には月面や火星にも農業基地を設立する構想があり、宇宙に適した高機能ソイルの開発も進めている。これにより、宇宙でも作物を栽培できる未来を創り出すことを目指している。

資金調達では、名古屋大学及び新たに参画した投資ファンドなどから約1.4億円を調達した。この資金をもとに愛知県に自社農園を立上げ、「宙農」システムの実証実験を行う。また、研究者やエンジニア、事業開発の人材を採用して、研究開発と組織体制の強化を図る。

投資先からの期待も大きく、Beyond Next Venturesの有馬氏は、「持続可能な農業を推進するTOWINGの技術は、農業の大変革期において重要な役割を果たすと信じている」とコメントしている。また、epiST Venturesの崎須賀氏も、高効率の炭素固定を実現する同社に期待を寄せている。

新しい農業のかたちを作り出していくTOWINGは、今後も国内外の農業界で注目を集める企業だ。これまでの実績に加え、持続可能な農業の確立に向けた情熱とビジョンで、次世代の農業を切り拓いていくことでしょう。彼らが描く未来の農業は、地球と宇宙を豊かにするための重要な一歩となるに違いない。

会社概要
  • - 会社名: 株式会社TOWING
  • - 代表者: 代表取締役 CEO 西田宏平
  • - 所在地: 愛知県名古屋市南区前浜通7-1-2 NTラボ
  • - 設立: 2020年2月27日
  • - 事業内容: 次世代作物栽培システム(宙農)の開発及び導入支援サービス
  • - WEB: TOWING公式サイト

会社情報

会社名
株式会社TOWING
住所
愛知県名古屋市千種区不老町1番国立大学法人東海国立大学機構名古屋大学インキュベーション施設
電話番号

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