新水殺菌モジュール
2016-06-24 12:11:21

革新的な深紫外線LEDによる新水殺菌モジュールの開発

深紫外線LED水殺菌モジュールの新開発



最近、日機装が開発した新しい水殺菌モジュールが業界の注目を集めています。このモジュールは、深紫外線LEDを導入したことで、流水の殺菌性能が大幅に向上したことが特徴です。従来のモジュールと比較して、殺菌能力はなんと10倍以上に達し、産業用途や医療分野での応用が期待されています。

新技術の特長



日機装は、これまでにも深紫外線LEDを搭載した殺菌モジュールを開発してきましたが、今回の新たな技術では以下の2点を重視しています。

1. LEDのアレイ化
2. 集光型リフレクタの導入

1. LEDのアレイ化



この技術の肝となる部分は、複数のLEDを効率的に配置することで、殺菌効果を最大化することです。水が流れる方向とLEDから放たれる光の方向を同じにし、光強度の均一化を図ることで、殺菌性能のばらつきを抑えています。多くのLEDを用いても、面内で光の均一性を保つことができるのです。

2. 集光型リフレクタの導入



LEDからの光は広範囲にわたって放射されますが、これを効率的に集中させるために集光型リフレクタを使用しています。これにより、LEDの放射角を狭めながらも、殺菌リアクタ内部での光の均一性を保つことが可能となり、効果的な殺菌が実現できました。

殺菌性能の比較



実際の性能比較では、新開発のモジュールが120L/minの殺菌性能を持っているのに対し、従来のモジュールはわずか10L/min、さらには旧式のものは2L/minと、大きな差が見られます。また、使用するLEDの数も19個と多く、効率も高いのが特長です。

応用分野と今後の展望



深紫外線LEDの特性を活かしたこの水殺菌モジュールは、工業分野だけでなく、医療や環境保護など多岐にわたる応用が期待されています。特に、サイズへの制約があった従来のランプ式紫外線殺菌装置に比べて、コンパクトな設計を実現することで様々な機器へ組み込みが可能になります。

また、現在生産されている深紫外線LED(VPS171)を使用しており、高出力化を進めることでさらに高い殺菌性能の実現も視野に入れています。日機装は、この新技術を基に市場のニーズに応じた製品を広く提供していく方針です。

深紫外線とその影響



深紫外線LEDは、365nmより短い波長を利用しており、特に255nmから350nmの範囲での効果が高いとされています。この波長域は、感染症法で規制されるクリプトスポリジウムなどの病原性原虫に対しても効果的であり、安全な水の供給に貢献しています。

これらの特徴から、日機装の新型水殺菌モジュールは今後の市場で重要な役割を果たすと期待されており、環境問題にも配慮した持続可能な技術として注目を集めています。

会社情報

会社名
日機装株式会社
住所
東京都渋谷区恵比寿4-20-3恵比寿ガーデンプレイスタワー22階
電話番号
03-3443-3711

関連リンク

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