踏切安全システム実験
2025-12-08 14:51:39

名古屋で踏切安全向上に向けた新システム実証実験がスタート

名古屋で踏切安全向上に向けた新システム実証実験がスタート



名古屋鉄道株式会社と関連企業は、AI画像解析およびETC2.0を活用した踏切の注意喚起システムに関する実証実験を、12月22日より開始すると発表しました。この取り組みは、踏切事故を未然に防ぎ、安全性を向上させることを目的としています。

1. 踏切事故の現状


踏切は、鉄道と道路が交差する危険な地点であり、年間で約200件の事故が発生しています。これにより、100人以上の死傷者が出ており、事故の影響で列車の遅延や運休が生じることもあります。このような社会的な影響を軽減するため、交通事業者は連携し、より安全なシステムの構築を目指しています。

2. 実証実験の背景と目的


前方道路の混雑にも関わらず、踏切内に進入する車両が停滞する事例が見受けられ、それが事故につながる可能性があります。この問題に対処するため、名古屋鉄道などの関係企業は、AI画像解析技術とETC2.0の導入を進めています。今回の実証実験では、一般車両に対して直接注意喚起を行うシステムが稼働し、事故の防止を図ります。

3. ETC2.0とその機能


ETC2.0は新世代の自動料金収受システムで、単なる料金の支払いにとどまらず、渋滞の回避支援や安全運転の支援、さらには災害情報の提供など多様な機能を提供します。また、走行データを収集し、安全な交通の実現に貢献しています。

4. 実験の詳細


実験は2025年12月22日から2026年2月28日までの約2か月間行われます。名古屋鉄道の踏切監視システムにAI解析技術を組み合わせ、踏切における前方道路の混雑状況を把握し、踏切への進入前に注意喚起を行います。このシステムにより、不注意による踏切内の停滞を抑えることが期待され、事故のリスクを大幅に減少させることを目指します。

具体的には、踏切に進入する車両に対し、ETC2.0車載器が音声で「踏切の先詰まりに注意してください」と警告を発します。このように、先手を打った警告によって乗車時の不注意を防ぎ、事故の未然防止に寄与します。

5. 実施場所


実証実験は、愛知県半田市の住吉町1号踏切で行われます。この地点は、名古屋鉄道の住吉町駅の南端に位置し、実験の重要な舞台として選ばれました。

6. 各社の役割


この実証実験には、名古屋鉄道、名鉄EIエンジニア、トヨタシステムズ、道路新産業開発機構、東邦電機工業など、さまざまな企業が協力しています。名古屋鉄道は実験場所の提供とシステム検証を担当し、名鉄EIエンジニアが全体設計を行います。トヨタシステムズはAI画像解析の開発を担い、道路新産業開発機構は民間向けのETC2.0路側機を開発、東邦電機工業は監視装置との連携システムを開発します。

この実証実験により、踏切の安全性向上に向けた新しい取り組みが進み、多くの生命を守るための重要なステップとなることが期待されています。


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会社情報

会社名
名古屋鉄道株式会社
住所
愛知県名古屋市中村区名駅4-8-26
電話番号

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