実証実験の背景と目的
愛知県では、2025年の後期高齢者の急増を控え、フレイル予防の必要性が高まっています。従来の対面型「介護予防運動教室」では、移動の不便さや指導員不足が大きな障害となり、高齢者が運動する機会が限られていました。そこで、オンラインとAIを活用した新しい介護予防のモデルを実験することとなりました。
実施内容
この実証実験は、愛知県あま市、稲沢市、大府市の3つの自治体で、2025年10月から2026年1月にかけて行われました。対象は65歳以上の高齢者26名で、平均年齢は78歳です。
プログラムでは、リモートでトレーナーとコミュニケーションを取りながら行うオンライン体操に加え、AIによる動作データ解析を通じて身体評価を行うツールを使用しました。この新しいアプローチにより、参加者には個々に最適な運動プログラムが提供されました。
新しい運動形態
実証実験では、オンライン体操の形式が2つ導入されました。1つは「施設集合型オンライン」で、指定された施設でリハビリ専門職がリアルタイムで指導します。もう1つは「自宅参加型オンライン」で、自宅からタブレット端末を通じて参加する形式です。両形式とも、各自治体で8〜9回の教室を開催し、参加者の身体機能測定も行いました。
結果と参加者の反応
実証実験の結果、参加者の約9割が「非常に満足」または「概ね満足」と回答しました。多くの参加者からは、「対面と遜色なく運動できた」「画面越しでもエンゲージメントが高かった」といったポジティブな意見が寄せられました。また、約9割が来後の継続参加を希望すると回答しました。
モーションAIの効果
参加者はAIを活用した身体機能測定にも参加し、片脚立位テストや立ち座りのスコアにおいて多くの方が成績を維持し、改善を示した人もいました。参加者は「自分の体の状態を客観的に知ることができた」とも語り、AI結果が日常生活への運動習慣にも影響を与えています。
課題解決の新しい道
今回の実証実験は、従来の対面型教室が持っていた課題を解決する手段として大きな可能性を秘めています。移動が困難な高齢者にも参加の機会を提供し、指導員不足や効率的な運営が改善され、コスト面でもメリットがあります。
今後の展望
愛知県内での実証データを基に、このモデルの社会実装を進め、全国的にも導入を促進予定です。介護の未来に向けた挑戦として、地域の健康寿命の延伸に貢献することを目指します。
株式会社Rehabについて
「Rehab Studio」と「Rehab Cloud モーションAI」を展開し、高齢者のQOL向上に寄与する活動をしています。同社は、デジタル技術を活用した介護医療サービスを提供する新たな企業で、全国にそのサービスを広めています。
健康志向が高まる中、この新しいフレイル予防のモデルが今後どのように展開されるのか、注目が集まっています。