六甲山観光と「チャット型AIコンシェルジュ」の導入
兵庫県神戸市に本社を構える六甲山観光株式会社は、観光業界のデジタル化を図る一環として、旅行・レジャーに特化した観光DXプラットフォーム「Nutmeg」の「チャット型AIコンシェルジュ」を導入することを発表しました。これにより、利用者は24時間365日、公式サイトから各種問い合わせを手軽に行えるようになります。運用開始は2025年12月を予定しています。
背景と目的
これまで六甲山観光は、電話やメールによる問い合わせ対応を主に行っていましたが、特に冬季シーズンには現地の業務と並行して問い合わせ対応が増え、業務が逼迫していました。このような状況を改善するため、AIを活用した問い合わせ対応の導入が急務とされました。新しく導入されるチャット型AIコンシェルジュにより、業務負荷を軽減しつつ、現場での顧客対応に集中できる環境が整います。
AIコンシェルジュの詳細
新たに設置されるチャットアイコンは、公式サイトの利用者からの問い合わせを自動で受け付けます。このAIコンシェルジュには、サイト上にある情報だけでなく、非公開のマニュアルや運用情報も学習させているため、利用者の多様なニーズに応えられるように設計されています。さらに、問い合わせログを分析することで、問い合わせの内容や利用者が迷いやすいポイントを可視化でき、今後のサービス改善に役立てることができます。
インバウンド対応の強化
六甲山エリアは冬季にはスキー、夏季にはアクティビティが楽しめる人気観光地として知られており、インバウンドの観光客にとっても魅力的です。今回導入されたAIコンシェルジュは130言語に対応可能で、さまざまな国からの旅行者の質問に対応し、多様な需要にも応えることができます。
六甲山観光の展望
六甲山観光の高瀬営業課のコメントによれば、AIコンシェルジュの導入により、お問い合わせの利便性が向上し、業務効率化に貢献することが期待されています。冬季の「六甲山スノーパーク」だけでなく、夏季の「六甲山アスレチックパーク GREENIA」にもこのシステムを導入予定です。
六甲山観光は、自然体験型のレジャー施設やアクティビティを提供し、地域観光の魅力創出に努めており、AIコンシェルジュ導入はその一環として位置づけられています。観光DXが進展する中、六甲山観光は今後も地域の観光ビジネスの活性化に寄与する取り組みを続けていくでしょう。
Nutmegについて
「Nutmeg」は観光事業者向けのオールインワン型観光DXプラットフォームで、オンライン予約サイトを簡単に設置できる機能を備えています。これにより、現地体験がより効率的に管理され、観光業界のデジタル化が進められています。2021年から500社以上の導入実績があり、観光地の活性化に寄与しています。
今後、「Nutmeg」の技術を通じて、日本の観光業が抱える課題を解決し、さらなる発展を遂げることが期待されています。